食とアレルギー

  

食とアレルギー

アレルギーとガンは似ている部分があります。
「免疫異常」ですな。
機序は違っても、免疫が正常を失う点では同じ。

遺伝子異常による腫瘍の暴走を「仲間」と勘違いして攻撃しない。
これはやはり免疫系も正常ではなくなっているからでしょう。
反対に、何でもないアレルゲンをやたら攻撃して暴れる。

そしてもう一つ。
現在のところ、根治が不可能であるという点。

アレルギーについて、我々素人が語るべきものは皆無。
全世界の専門家が、日々研究してる分野。

それでもなお、完全に治す方法が分からない。
原因さえも「決定」は出来ていない。
「かもしれない」という仮定の世界で試行錯誤する現状。

苦労してアレルゲンを特定したところで、免疫の壁がある。
人間の「仕組み」はあまりにも複雑。

それではなぜ書いているのかと言いますと。
「食事が怪しい」、そう考えているからです。

アレルギーの種類は山のようにあります。
なかでも、深刻なのは【花粉症】でしょうね。

なにしろ、日本人の30%ほどが患者なのですから。
症状も目、鼻、そしてくしゃみなど、本人にはかなりの苦痛。
なってみないと分からぬ苦しさと言えるでしょう。

花粉症という名前通り、原因は植物の花粉(風媒花粉)であり、その8割くらいが「スギ、ヒノキ」だということは分かっています。(残りの2~3割は他の植物)

ある種の人々は、この花粉に接触して体内に吸収されたとき、複雑な免疫システムに敵性侵入者として処理され「花粉アレルゲン」に変貌してしまいます。するとリンパ球のB細胞がこのアレルゲンを「狙い撃ち」する抗体を作り出す。《IgE(免疫グロブリンE)》という抗体です。

こうした出来たIgEは、花粉アレルゲンを攻撃。

アレルゲン(花粉が吸収されてタンパク質が溶融したもの)と「接触」すると、戦闘が始まります。この時にいろんな化学伝達物質が遊離し、体に異変を起こすという訳です。

免疫系が、花粉を敵であると完全に認識(感作の成立)してしまいますと、その瞬間からその人間は「花粉症患者」になります。

こうなってしまえば、風邪と違って自然に治ることはまずありません。
完全にアレルギーの患者であり、アレルゲンで苦しむことに。

こう言えば簡単に感じるかも知れませんが、なぜ花粉ごときを敵として認識するのか、それがさっぱり分かりません。その分からなさはガンとそっくり。

花粉症の増加の原因は様々な説があり、「環境説」も信ぴょう性があります。まぁ、先々を考えない「植林政策」とか、やたら都市化が進んで花粉が拡散しやすくなったとか、自動車の排ガスも関連しているとか。

ですけどね、こうしたものは「外部要因」です。
おいらは、「人間の内部が変化したこと」が原因だという気がします。

面白い説は、「清潔になりすぎたから」というもの。
無菌に等しい環境で育ち、寄生虫が全滅状態。しかし、寄生虫やらバイキンがいなくなったせいで、免疫系は花粉などに攻撃を仕掛けるようになった。そんな説です。

花粉症が爆発的に増えだしたのは80年代と遅い。もちろん、大昔から症状自体はあったのですが、はっきりしたのは60年代に入ってからです。
つまり「清潔になりすぎ」という説と、時代が合うのです。

しかし、一理はあるが証明されたわけではないし、アレルギーはそのような一つの原因だけで説明できるほど単純ではありません。当然ですが遺伝子にも何かが隠されていることは間違いないでしょう。「個人差」や「発症の差」はそう考える他にないからです。

時代が重なる。
それはこちらの方が重要じゃないでしょうか。

「食の変化」です。

60年代から急激に増加したもの。
【重金属】(主に鉛、水銀、カドミウム、アルミニウムなど有毒物)
【殺虫剤、除草剤などの農薬】

大気や大地にあふれたこうした毒物は、どうなるのか?
1、大気の上層部へ
1、深海の底へ
1、最終捕食者である「人間」の体内へ

これで終わりではありません。

こうした「自然界にある毒」は、農作物や動物が吸収します。
それが、加工されて食品になる。
その「加工」が
【急激に増加したもの】にプラスされます。

すなわち、
【食品添加物】
【肉類への抗生物質や成長ホルモン等】

これらは全て、最終的にヒトの体内に蓄積されます。
量によっては猛毒ですので、死んだり奇形を起こしてしまう。
そうならないのは、人間の免疫系が、毒を排泄しているから。

とくに鉛は自動車の排ガスに含まれるため、爆発的に増加。
一説には、機械文明以前に比べ1500倍~2000倍とか。

鉛は子供たちの「脳」に、深刻な影響を与える事が分かっています。
あらゆる知的、神経障害を誘発し、知能そのものを低下させる。

カドミウムはカルシウムを溶かし、骨をスカスカにします。
イタイイタイ病の原因物質ですよ。
三井が岐阜で操業していた「神岡鉱山」が垂れ流していた企業公害。

水銀は強烈な神経毒。
だが、微量はどうしても体内に入ってくる。
なにしろ魚介物が蓄積してますのでね。
アルツハイマー病の誘引物質だと疑われています。
これはアルミニウムもまったく同じ。

これらの有害物質は、幸いな事に体が追い出してくれます。
ただし、【正常に機能していれば】、です。

【必須栄養素をきちんと摂取】してないと酵素が働けない。
すると解毒できず、有害物は脳や重要器官に達してしまう。

とりわけ活躍するのが、「ビタミンC」と「亜鉛」
解毒の栄養素と言えるほどの働きをします。
この2種に加えて「カルシウム」が、鉛を排除する効果がある。

水銀を叩きだすのは、穀物の胚芽やヌカ、大根に多い「セレン」
マグロにもセレンが多いので、「マグロの水銀」をあまり気にする必要はない。

含硫アミノ酸(ニンニク系、鶏卵に多い)
それに食物繊維も解毒を促します。

問題はね、こうした栄養素の吸収を「食品添加物」が阻害してることです。石油系の着色料などは亜鉛を排出させ、結果的に鉛を増やしてしまう。亜鉛が減れば鉛が増えるからです。そうして脳に悪い影響を与える。

やっかいな事に、必須栄養素のほとんどは、現代人があまり食べなくなった食品に多く含まれています。逆に今の人が好きなコンビニ食やファストフードには、危険レベルで含まれていない。ハラはポコンと出てても、栄養失調で神経系が不安定なのはそのせいです。加えてストレスやタバコがビタミンを大量に消費するので慢性不足。

人間の体内で合成できないが、必須の栄養に幾つかの脂肪酸がある。
その中に「万能解毒物質」とさえ言える「α-リノレン酸」があります。
α-リノレン酸は体内に入ると「DHA」や「EPA」に代謝される。
いわゆる、「ω-3脂肪酸」です。

「DHA」や「EPA」の効能は計り知れません。「ありとあらゆる」不健全状態を正常にすると、今や世界中の学者が認めています。

いわく、「青魚を食べていれば薬はいらない」
ダントツは「イワシ」ですな。
最近はどの栄養学者も「青魚、青魚、イワシ、イワシ」です。

毎日食べていると、メタボどころか、ガンやアレルギーさえ治った例があると報告する学者さえいるほどです。ま、イワシに限らず、ザバ、サンマ、サケなどにも含まれますけども。
イワシにはさらに「DMAE(ジメチルアミノエタノール)」という、脳を安定させる物質も含まれています。

ついでに書いておくと、脳に悪い影響を与える食品に「白砂糖」と「トランス脂肪酸」があります。「急激に作用」するからですな。体は「急」よりも「ゆっくり」が好きなのですよ。白砂糖より果糖が良いのはその為です。

さて、ω-3脂肪酸というのは「ω-6脂肪酸」と体内で「あるバランス」がとれている必要があります。リノール酸、リノレン酸、そしてアラキドン酸になるのがω-6。

このオメガ6が、花粉症と関係してくるのです。
ω-6はある種のオータコイド類を生成します。
アレルギーに関連した生理活性物質です。

実はね、「時代が重なる」のはω-3とω-6のバランスが壊れてきた事にもピタリと合致します。

分かりやすく言いましょう、60年あたりから人々は魚や胚芽を食べなくなり、逆に肉や加工食品ばかり食いだした。
つまり「ω-6のアブラが激増」、「ω-3のアブラは激減」

最近分かってきたのですが、ω-3は「アレルギーにも効果があるのではないか」ということ。それは要するにω-6の過剰(オータコイド類の生成)を防いでくれるということです。

花粉症に効果がある食品

花粉症に耐えきれなくて病院へ行くとします。
色々な対処療法はありますが、薬物治療が主体。
抗ヒスタミン薬、ステロイド薬等の処方です。

ある程度は効果がありますが、副作用も出ます。
特に集中力、作業効率の低下が著しいみたいですね。

そこで、副作用のない良薬が色々と出ています。
良薬と言っても、「薬」になるには長い時間がかかりますので、今のところは民間療法の類になりましょう。たとえば「ハーブ療法」なんかがそれですね。最近はケルセチン(フラボノイド)を含む「ネトル」などが注目されていてます。

上に書いた「寄生虫の理屈」でもって、「発酵食品」も注目されているようです。あれは天然の「菌」ですからね。

ω-3のサプリも効果があるでしょうね。
まぁ、サプリよりも青魚を食べたほうが良いのはいうまでもなし。

しかし、決定的な「食品」があります。
それは蜜蜂が集めてきた【花粉】、あるいは蜂の巣そのものです。

花粉はビタミンやミネラルを豊富に含み、多数の生理活性物質や微量栄養素、まだ分かっていない成分も沢山含有しています。

「bee pollen」(蜜蜂の花粉)は、90年以上前からアメリカでアレルギー性鼻炎などの民間療法に使われていました。長い間アメリカの医療関係者などが試験を行っていますが、その結果は驚くべきものです。

一部の研究者は、根治が難しいとされる花粉症を「脱感作」させると述べています。つまり「治ってしまった」という事です。

しかしながら、80~90年もかけているわりには研究が進んでおらず、詳細なメカニズムは分からぬまま。なぜそうなのかというと、製薬メーカーが真剣に取り組まないからです。「蜂の巣」の特殊性から「商売にならない」と考えるからで、いかにもアメリカらしい話です。

もうひとつは、花粉の「特殊な成分」を特定する難しさでしょう。
「ヒスタミンを断ち切り」治してしまう
「免疫系に作用して反応を消す」ので再発しない。
それがどういう作用で起きるのかは分からないが、起きてしまう。

近年になって、【プロポリス】との相乗効果が注目されています。

プロポリスとはセイヨウミツバチが、集めてきた樹木の樹脂を、唾液と混ぜてワックス状にした「蜂の巣の部品、補修材」です。

ワックスなどに使用されるほか、古代から色々な病の万能治療薬として使われてきたものです。90年代から主に日本で研究が盛んになり、驚くべき効能があることが分かりました。

抗菌作用、抗酸化作用(活性酸素消去)、抗炎症作用、抗腫瘍作用、整腸作用、精神安定作用、食欲増進作用、抗潰瘍作用、医薬品の効果を高める作用、細胞活性化作用。

まるで天然の「完全抗生物質」ですが、抗生物質と違って副作用がまったくありません。万能薬ですな。

さらに注目すべきは、薬、特に「抗がん剤」の副作用を軽減する効果と、【抗アレルギー作用】です。

このプロポリスは、アラキドン酸(ω-6)が関与するアレルギーの反応成分の「ロイコトリエン」放出を抑えることが近年明らかになりました。

おそらく、こうした昔は知られていなかった成分が蜂の巣と花粉にはまだ存在してるのかも知れません。これらの成分が渾然一体となっての効用でしょうね。

アメリカでは長らく、花粉症を完治させる「唯一のもの」として「花粉か蜂の巣」が利用され、「なぜ効くのかまったく分からないが、治る」と云われて来ました。しかし、やがて科学が「なぜ」を解き明かしてくれるでしょう

※サプリメントであっても慎重に摂取する必要があります。蜂に対するアレルギーを持つ人は特にそうです。極めて少量からテストを繰り返さないと、ショックを起こす可能性も。テストで僅かでもアレルギーの兆候があれば、中止すべきです。

※ 【花粉】と【蜂の巣】は、40年ほど前からアメリカにおいて花粉症の最後の切り札として脚光を浴びてきた食品です。
(もっと前から一部では使用されていた)

しかし、花粉症の症状の度合いに個人差があるように、「誰にでも必ず効く」という性質のものではないようです。10人中2~3人くらいの患者には効果が出ないと考えられます。

しかし、「完全に治って、その後は再発していない」という人が非常に多いのは事実であり、特にアメリカの文献でそのような事例がたくさん報告されています。
アレルギーを持つ「医学博士」の中にも、花粉か蜂の巣を愛用している方が30年ほど前からとても増えているそうです。

興味のある方はアメリカのサイトを検索してみると良いでしょう。
(日本でそうした情報が少なく、その理由はよく分かりません)

ビーポーレン(蜜蜂花粉)

※サプリを選ぶ場合、「本来の成分」の割合が高い、つまり純度が高い事が一つの目安です。携帯電話とかPCのように「よけいなものを多数加えるクセ」が企業にはありまして、その殆どは本末転倒になりがち。「元々の機能が見えなくなる」のですよ、飾りが多すぎて。
ご参考までに。

花粉症に効果? つくし(土筆)・つくし飴

2006年2月6日の朝日新聞によれば、日本大学と民間企業(生薬エキス製造)によって共同開発された「つくし飴」のモニター調査で、粉症患者の6割に改善がみられという。

「多くの人が、なめた直後に効果が現れた」
「15分~数時間持続した」 
「花粉症が治った人もいる」

1998年春に日本大学理学博士・島方洸一教授が、つんだ土筆を食べたところ、ひどい花粉症が治ってしまった経験が発端だと云う。

しかし現時点において、つくしの抗アレルギー効果や花粉症治癒が公式に認められているわけではない。土筆のどの成分が効果を出すのかも分かっていない。つまり花粉同様、「なんで効果があるのか分からない」ということです。


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