人工甘味料は安全?

  

ダイエットドリンクと人工甘味料

「甘い水」をガバガバ飲んでりゃ、ぽっこん腹になり、腰の脂肪が「ぐいっ」とつかめるようになってしまうでしょうね。 当たり前のこってす。

ところが数十年ほど前から「清涼飲料水」のクセに、「ダイエット◯◯◯」なんてものが売られるようになりました。

「気違い沙汰だな」
そう思ってましたが、何故か今だに売れている様子。

「ノンカロリー」
「カロリーオフ」
この表示が、ある種の人々には魅力なんでしょうね。

今でも変わってなきゃですが、確か、
「カロリーオフ」
「カロリー控え目」

【100ミリリットルあたり20キロカロリー以下】

そして、
【100ミリリットルあたり5キロカロリー未満】であれば、
「カロリーゼロ」、「ノンカロリー」
だったはずです。

つまり、500ミリリットルペット1本を飲めば「24キロカロリー」
それが「カロリーゼロ」っていう意味です。

カロリーオフなら、500ペット1本で「100キロカロリー」

確かに控え目ではあるが、ゼロってことじゃない。
表示に安心してガブ飲みしてりゃ、まったく無意味でしょ。

「スポーツドリンク」とやらも同じ様なもんです。
健康に良さそうなヨコモジ多種類を「ほんの微量」混ぜあわせ、あとは甘味料。つまり砂糖水です。ダイエット飲料とやらもただの砂糖水です

※砂糖は値段が高いので殆ど不使用です。
そもそも砂糖を加えて低カロリーにするのは困難。
【人工甘味料】で甘みをつけています。

甘みがあるのは炭水化物のショ糖(砂糖)やデンプン・ブドウ糖の異性化糖だけではありません。砂糖の数百倍の甘みを持つアミノ酸、タンパク質が沢山あります。

アミノ酸が2個結合したのがジペプチドですが、これに有名な人甘、【アスパルテーム】があります(フェニルアラニン+アスパラギン酸)
アスパルテームの甘さは砂糖の200倍。
最近では同じ甘さを持つ【アセスルファムカリウム】が重宝されています。これは加熱しても甘味が消えないからです。 アセスルファムカリウムはジケテンとアミノスホルン酸を化学反応させて作ったものです。

人工甘味料は他にも沢山あり、実は大昔から使われています。その代表が「サッカリンナトリウム」で、これも砂糖の数百倍もの甘さ。戦中戦後に砂糖の代用として多用されました。

そして今、
砂糖よりも安く、しかも「低カロリー」で健康志向にマッチするこの物質を、大企業が放っておくわけがありません。

しかしね、しょせん砂糖水は砂糖水。
疲れを癒すために「茶碗の一杯」程度を飲むなら身体にも良い効果を与えるでしょうけども、ペットボトルでガバガバ飲むようなものだとは思えません。

案の定というか、今頃と言うか、
このようなニュースがありました。

【2月8日 AFP】人工甘味料入りの炭酸飲料が2型糖尿病(Type 2 diabetes)のリスク上昇に関連があるとの研究が7日、フランス国立保健医学研究所(Inserm)によって発表された。

調査はフランス人女性6万6000人を対象に、1993年から2007年までの14年間にわたり、食生活と健康について調査した。女性はいずれも1925年~1950年の生まれで、調査開始時点で中高年だった。

カロリーオフの炭酸飲料を1週間500ml消費した被験者の糖尿病リスクは、通常の(砂糖入り)炭酸飲料を同量飲んだ被験者よりも15パーセント高く、さらに1週間で1.5リットル飲んだグループでは59パーセント高かった。また、カローオフ飲料のほうが、摂取量が増える傾向があることも指摘されている。

ただし、論文著者は、被験者の食習慣は追跡しなかったこと、さらにカロリーオフ飲料の摂取はもともと肥満の人に多いということも指摘している。

研究は米健康・栄養専門誌「アメリカン・ジャーナル・オブ・クリニカル・ニュートリション(American Journal of Clinical nutrition)」の最新号に掲載される。 (c)AFP
AFPBB News

糖尿病とはご存知のように血中のブドウ糖濃度が高くなる病気。膵臓が分泌するインスリンに問題が発生してしまう症状。インスリは血糖値を正常に保つ重要な働きをしますが、これが異常をきたすのです。患者のほとんどは肥満などが原因である「2型糖尿病」です。進行すれば様々な合併症で死に至る事もある。完治の難しい恐ろしい病気です。

因子は複雑で原因もコレとはっきり言えるものではありませんで、おそらく様々な要素が絡み合っているのでしょうけども、血中のブドウ糖濃度を「急激に上げ下げする」のがやはり問題の根幹でしょう。

起きたばかりで体温が上がっていない身体で、いきなり全力疾走すれば心臓がどうなるか。

身体は「急」が嫌いなのです。

この観点で「砂糖水」がどうなのか考えて下さい。
ブドウ糖点滴に準ずる早さで全身に回る。
しかも点滴は数時間で500ミリリットルでも、ペットで飲めば1分かからない。
(吸収の時間差がありますが、消化器への負荷を考慮します)

なんでも、ホドホドってものがある、そういうことでしょう。

この件ではあまり企業を責める気にはなれません。
企業はね、「そんなモン」なんですよ元々。

「そんなモン」の言うことを「鵜呑み」にして、何の確認もすることなく、信じこんでしまう方がどうかと思いますよ。

企業を頭から信じて疑わない行為は、「オレオレ詐欺師に、預金通帳とハンコを預ける」のと同じです。今風に言うならアクセスコード(暗証番号)をペラペラ喋ってしまうってところ。

嗜好的なドリンクなんぞに、「健康」とか「痩身」を期待する方がオカシイとしか思えませんね。

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