酸化防止剤
食品用に使用される酸化防止剤(antioxidant)は、主に食品が空気中の酸素と反応して色や味や香りが劣化してしまうのを防ぐ為に使用されています。
抗酸化ビタミンであるビタミンCビタミンE、緑茶から抽出したカテキン、コーヒー豆から抽出したクロロゲン酸など、比較的安全なものがよく使われていますが、変色しやすい魚介類とか長期保存できる食品などには、強力な(そのぶん危険な)、酸化防止剤が使われる傾向があります。
Butylated hydroxyanisole
BHA(ブチルヒドロキシアニソール)
BHAという略称で呼ばれることが多いブチルヒドロキシアニソールは、酸化防止剤として使われる食品添加物で、魚介類の乾燥品や冷凍品、バターや油脂類に、酸化防止の目的で用いられています。 数十年前、ある大学の研究グループによってBHAに発ガン性があることが確認されました。これを受けて厚生省(当時)は、BHAの使用を禁止しようとしました。 ところが、この動きを察したBHA使用国(アメリカ・ヨーロッパ)が日本にクレームをつけてきたのです。 禁じようとしていた厚生省は、突然「問題はない」として使用を認めます。それ以降は「BHAに危険はない」という態度で一貫しています。 ちなみに、厚生省というところは、「日本人の健康を守る」ための役所といわれています。 BHAは発ガン性だけではなく、環境ホルモン作用も疑われているいわくつきの物質です。このようなものをいまだに食品へ添加している企業のモラルを疑わざるを得ません。 |
dibutylhydroxytoluene
BHT(ジブチルヒドロキシトルエン)
BHTという略称で呼ばれるジブチルヒドロキシトルエン(別名:別名ブチル化ヒドロキシトルエン (butylated hydroxytoluene)は、食品の酸化防止にも使用される有機化合物です。 BHAと同じく、魚介加工品に使用されるほか、バター、ショートニング、ポテトチップ、シリアル、チューイングガムなど油脂製品に使用されています。また、化粧品などにも使われています。 動物実験でも害が認められなかったとして使用されているのですが、別の実験では発がん性や胎児の先天性障害を誘発する(催奇形性)などの毒性が報告されています。 公的に認可している以上、安全な方の結果を主張してネガティブな実験結果は否定するしかないのでしょうが、これまでの歴史をみていると、「公式」を100%信じろというのは困難なことでしょう。 |
エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム
EDTA・2Na
EDTA・2Na(エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム)は、エチレンジアミン四酢酸(EDTA、エデト酸)のジナトリウム塩です。 酸化防止剤として缶詰やビン詰の食品に使用されています。 毒性が強いため、使用法や使用量に厳しい制限が必要とされていますが、これがどこまで守られているのか、消費者はただ企業を信じるしかありません。 EDTA・2Naは、成長を阻害する可能性やカルシウム異常、催奇形性などが指摘されています。 |