注意を要する食品添加物~製造用剤

  

製造用剤

臭素酸カリウム

リン酸塩




製造用剤とは、食品を製造・加工する際に必要とされる添加物を意味します。
製品を固めたり、溶かしたり、特定の成分を分解したりする為に使用する工程に不可欠なものから、製造効率を良くするために使用するものなどがあります。

potassium bromate

臭素酸カリウム

臭素酸カリウムは、製造用剤・小麦粉改良剤としてパンの原料である小麦粉に添加されるものです。

発がん性が確認されており(ラット試験では0・05~0・25%の微量でガンが発生)、JECFAは「臭素酸カリウムの小麦粉処理剤としての使用は容認できない」としています。
ドイツ、イギリス、カナダ、中国など多くの国は使用を禁止し、アメリカは使用を限定しています。

厚生労働省は「製品完成段階で分解または除去されていること」「パンに限定し量は30ppm以下」という条件で認可しており、この条件を守れば添加物名は表示しなくもよいことになっています。しかし、工場で大量生産されるパンを、どうやって一個ずつ確認できるというんでしょうか。全製品に残留がないか確認するのは絶対に不可能なことです。1997年には残留が検出される事件が起きましたが、当然ながら氷山の一角にすぎないでしょう。人間が製造しているのですから人的ミスは避けようがない筈ですので。

殆どのパン製造会社は臭素酸カリウムの使用を自粛していて、安全な代替品などに切り替えていますけども、なぜかあるメーカーだけは臭素酸カリウムを使い続けています。(角型食パンに使用している)

それにしても、「あの中国ですら禁止している添加物」を認可している日本のお役所というのは何なんでしょうか。そこまで企業を信頼するのはどうしてなのかと不思議にさえ思えてきます。
工場のライン作業がどういうものか、1週間ほど覆面潜入調査してみてはどうでしょうかね。国民の安全を所管するなら、そのくらい普通だと思いますが。

phosphate

リン酸塩

リン酸塩は、ハムやウインナーの製造のときに肉をくっつける結着剤として欠かせない他、リン酸ナトリウム、リン酸カリウムとしてあらゆる加工食品に使用されている食品添加物です。

リンはカルシウムの吸収を阻害することが知られているほか、リン酸を用いた動物実験では尿管の炎症や腎臓障害が認められたという指摘があります。

多数の食品に使われているため、どうしても過剰に摂取してしまいがちですから、気をつけたいものです。