醤油漬け
しょう油漬けってのを、ややこしく考えていませんか?
とても簡単に漬けられるんですよ。
糠床は少々面倒だし、浅漬けは深みがイマイチ。なら是非ともしょう油漬けをお試し下さい。どんな野菜でもOKだし、特に大根は非常に美味く漬かります。
例えばこんな部分。
捨てちゃいませんか?
それに剥いた野菜の皮とか。
こんな旨い部分を捨ててはもったいない。
栄養はあるし、だから滋味にあふれてます。
近頃は板前でもポイポイ捨てちまう様です。見てくれ第一主義が骨まで染み込んでるって按配ですな。
作り方
料理クズの野菜は、風干しにして余分な水分を抜いてから漬けると旨味が増しますけども、そう手間をかけなくても大丈夫です。
たっぷりの塩で揉んで小一時間ほどおき、さっと軽く湯に通し、酒と醤油、好みで味醂、これで加減したつけ地に漬けて数日寝かせておくだけです。
ワサビの茎や葉なども一緒に漬けておくと風味が増します
なければ香味野菜なら何でもいいですよ。
食べる直前に「振り柚子」なんかしますと
お惣菜としてはとても上品な部類になりますし、酒の肴としても申し分ありません。
野菜はね、「見た目」じゃないんですよ。
技巧をこらした細工野菜も和食の華だし、それはそれで良いものですが、しかしその切りクズに本物の栄養と旨味がある事を忘れないようにして欲しいですねぇ。
大根を桂に剥いてケンを作る、人参で蝶を作る、その時に屑になった皮がゴミ箱直行。そんな料理人が多いのは残念ですが、お惣菜くらいは「栄養と旨味」を意識した飾り気の無い料理で本質に戻る、食事は身体を養う、健康を維持するもの、そんな原点を思い出す事をおすすめします。