潮汁の作り方

  

うしお汁の作り方

白身の魚は塩煮、つまり塩味だけで食べるのがベストだと考えられています。
それが潮汁で、吸物の一種になります。

魚好きの人はそれでよいでしょう。
しかし生臭いのを受けつけない人は大勢いるものです。
そちらの方が多いと言って間違いないです。

したがって「臭みを出さない」のが、うしお汁のポイントになります。
ここを理解していないと、子供さんを「魚嫌い」にしてしまう可能性があるので、注意をして下さいね。魚は美味しいものだというのを伝えるのは、料理次第なのです。

潮汁は「アラ」を使用します。魚の頭や骨などの部分ですね。
白身であれば何でもかまいませんが、タイやスズキが代表です。
なんでアラを使うのかというと、「ダシ」がよく出るからです。

この料理は第一に鮮度です。
すでに臭気を発してるアラなどは問題外、そんなモンはさっさと捨ててください。
煮ても焼いても食えません。

よいアラを適度にばらして、
ザルに広げ薄く塩を振っておきます。(約30分~1時間)
魚の頭の割り方
アラ汁の作り方

湯を沸かし、その湯を少し冷ましましょう。
そこに魚のアラを入れます。
(温度が高すぎてはアラが汚くなります)

すぐに冷水にとり、水洗い
(やさしく。バラバラにならない様に)

アラは身が骨に付着してるだけの状態。
すぐにバラバラになりますので丁寧に。
ただ、「ウロコ」と「血」だけは完全に取り去るように。

※これは「霜降り」の一種で浅霜と呼び、鍋に入れて落し蓋をしてそのフタの上から湯をかけるやり方をしますが、手軽なこのやり方でも大丈夫です。ザルを巧みに使えば手早くやれますよ。

鍋に昆布を一枚入れてアラを乗せ、酒を張ってゆっくり加熱。
(すでに昆布出汁がある場合はそれを使う)
(酒はアラがかくれる程度 (ヒタヒタから〈かぶるくらい〉)
(この酒は煮切り酒でよい(アルコールを飛ばした酒。燗冷ましでもOK)

少し煮て水をたっぷり張り、中火でさらに煮ていく。
(当然ですがグラグラ沸騰させて作ればバラバラになり、食える料理になりません)

魚の目が白くなればOK。
火を入れすぎない様に。

味見をする。
魚の塩分で、すでに味が完成している場合もあるが、薄いときは塩を入れる。入れすぎないこと。吸物は「塩がきいてるな」と感じれば、完成品はしょっぱくなるものです。「少し足りないか」くらいでよい。

火を止める直前に酒を切る(入れる)
ほんの数滴でいいが、今度は必ず『生酒』(アルコールを飛ばしてないもの。燗冷まし不可)を使います。
これで臭みは消えます。

根菜類や青菜を添えてツマにしてもいいでしょう。

口は針ショウガ(ショウガの千切り)など何でもよいが、おすすめは生ノリを使い、ユズを一辺入れるヤツです。

「薄塩」「霜降り」「仕上げの生酒」、これらが臭みを消し旨味を引き出すポイントです。これを守れば生臭いだけの潮汁にはならないと保証します。