どのページを見てもありがたい話が満載。
私も料理をよくするのですが、家庭では家内共々時間に追われ、じっくり作り込むことはなかなかできません。雑炊も残り物を片付ける時によくしますが、プロの技はやはり「目からうろこ」。本当にありがたいブログです。
このseesaaブログはRSSはないのでしょうか?
Posted by MG at 2006年11月01日 08:55
MGさん、こんにちは。
RSSは左サイドバー下段のQRコ-ドの所にありますよ。
右クリックのプロパティでRSSのURLが見られると思います。
雑炊は残り物の冷や飯の処分にも最適ですよね。
その場合でも、鍋に入れる前に、ザルに入れて水道を流しながら洗ってほぐして粘りを取りますと、仕上がりに格段の差が出ますよ。
あまり早く洗いすぎると、水を吸ってふやけてしまいますので、鍋に入れる直前に洗うのが良いです。
ふやかさない、という意味で煮込み過ぎもよくないですね。必ず、味を決めたダシを先に沸騰させてからご飯を入れ中火にして再度煮立ったら卵を溶きいれ火を止めます。
程よく出来上がった雑炊は、なかなかにオツなものですね。
Posted by 魚山人 at 2006年11月01日 10:14
いや~。いつもふやかしていました。(笑)
益々、にぎやかなブログになってRSSがある場所は気がつきませんでした。無事、設定も終えて以前にも増して拝見させていただきますので宜しくお願い申し上げます。
Posted by MG at 2006年11月01日 19:18
お久しぶりです。
リニュ・・・お引越し?ご苦労様です!
だんだん秋が深まってきましたね・・・w
今は、絵を描くのに毎日夢中です。
そろそろリンク集もちゃんと作ろうと思っていて。
早速ですが、リンクに入れさせて頂いて宜しいですか??
良ければ・・・リンクのために、こちらのアドレス教えてくださいな(^^)
Posted by みは at 2006年11月01日 21:55
。。。引き続き済みません;
上のお話を読んで思ったのですが・・・
リンクするときのアドレスって、RSSってやつ・・・ですか、ですよね(汗;
Posted by みは at 2006年11月01日 21:59
MGさん、有難う御座います。
じっくり読書する時間が取れませんので、ここんとこご無沙汰ですが、そちらのブログで本のお題目を眺め、要点を衝いた簡略なご説明を読みますと、それだけで楽しい気持ちになります。
今後とも宜しくです。
Posted by 魚山人 at 2006年11月02日 06:12
みはさん、お久しぶり(^^)
この場合、RSSは関係ないですよ。
ブックマークしたいページ(大体はサイトのトップページ)を開いたら、ブラウザの上、アドレス窓にURLが出ますよね、それがそのサイトのアドレスです。それをコピーしてもいいし。
もっと簡単なのは、こないだの文字サイズんときの「表示」の隣にある「お気に入り(A)」を押せば瞬間的にブラウザにブックマーク出来ます。
使い分けて下さい。
ついでに、もしリンクしたい相手がラブログのサイトなら、そのサイトのサイドバーの一番下にある「お気に入りに追加」を押せば自動的に『お気に入りBlog』に追加されるんで、そこで「保存」を押せばOK。
おいらも三ヶ月前にゃ何も解んなかったから、みはさんの苦闘は他人事じゃないですよ。
ややこしい説明はいくらでもあるんですが、もっとも知りたい初歩的な事を教えてくれる所が無い。
まったくの初心者には冷たい気がしますんでね。
だから遠慮はいりませんよ。
(おいらもまだ初心者、教えられるのは少ないですけど)
Posted by 魚山人 at 2006年11月02日 06:13
3ヶ月経っても全然なみはです・・・(T_T)
優しいお言葉、ありがとうございますw
そうですよねっ本当に分かり易い説明とかって、無いですよねっ(逆ギレ
リンク集、完成させるまでまだ時間がかかりそうです。。。3連休のうちに頑張れたら良いなぁと思っています。
Posted by みは at 2006年11月02日 18:32
はじめまして。
料理初心者の新妻です(笑)
昨日、店頭の鮮魚コーナーで、するめいかが目に付き買ってきたんですが、家に帰って大後悔。
自分にこんなんさばくテクはない!!!
ひとしきり落ち込んだ後、検索したらここに飛んできました。
おかげで、何とか、いかをてんぷらにすることができました。
ありがとうございました。
ランキング、クリックさせていただきました。
また、ちょくちょくお邪魔させてもらうと思います。
今年の目標は、魚料理をできるようになる、とたててます。
触ったこともなかったんで、私には大きな壁ですが、達成できるようにがんばります。
Posted by まつこ at 2007年02月24日 07:26
こんにちは。
そりゃ良かったです(^_^)
それと、どうもありがとうございます。
魚料理頑張って下さいね。
出来るだけ沢山魚の処理を取り上げる様にしてますんで、宜しければちょくちょく見にいらしてください。
分からない事がありましたら、いつでもコメントどうぞ(^^)
Posted by 魚山人 at 2007年02月24日 11:40
キジ鍋が出ましたね。
このキジを撮影するのに四苦八苦。ケーンというよりゲッゲッーンと言って逃げていきます。(笑)食べるつもりはないのに・・。(爆)
もっとも、以前は刺身にしても食べていました。美味いですよ。寄生虫も怖いですが。
ハンターの人とも良く話しをしますが、狩猟用に飼育繁殖されたものが放鳥されています。純粋な野鳥というものは少ないのかもしれません。
Posted by MG at 2007年02月27日 20:27
こんばんはMG さん。
若い時の事ですが、お客さんとカモ撃ちに行った経験があります。
でも雉は見かけませんでした。なんでも大変用心深いとか。
あれを見ると沖縄のヤンバルクイナとかを連想しますんで、もし見つけたとしても撃てませんけど。
その時にハンターの方から天然雉をふるまってもらいました。
思ったんですが、人の手で飼育された雉より確かに野趣はありますけど、魚と同じで飼われ育てられたものの方が口に合う、そういう人がきっと多いんだろうなって。
もう純粋の野生動物を食べる時代では無いのかも知れません。
人間と野生というのは兼ね合いが難しいですね。
Posted by 魚山人 at 2007年02月27日
ほとんど、ブイヨンかコンソメで基本の味を作ってます。
Posted by あかまる at 2007年10月19日 11:24
こんばんは。
あかまるさんの手製肉料理、とても美味しそうです。
想いがこもってるよう見受けました。
ブイヨンとコンソメで正しいと思いますよ、ベースは。
このページでは主旨から外れますので軽く流していますが、基本のスープ(出汁)が一番肝心なのは言うまでもありません。
肉の場合の「隠し味」は、ここで取り上げていない西洋調味料がやはり良いですが、「味噌」「醤油」「味醂」そして赤ワイン代わりに「日本酒」なんて和風もけっこう合いますよね。隠し味にするときは、赤ワイン1に日本酒0.2といった具合に使います。
Posted by 魚山人 at 2007年10月19日
イノシシはうちの田舎ではポピュラーな食材で、結構普通に肉屋に並んでいました。また、時々道路に出てくるので、車ではねることもあります(私の父は車で3頭はねて持ち帰ったことがあります)。
シシ肉、鍋にしても美味しいですが、スライスしたシシ肉に軽く塩胡椒して炭火で炙ったものなんか最高ですね。
Posted by 公爵 at 2008年02月07日 00:36
それは羨ましいと言いますか・・・旨そうですね。
ところで奄美の「みき」ですけど、砂糖を別の甘味に変えたくて、手作りしてみましたが、どうも巧く発酵しません。
我慢できす、ネットで購入しました。(安い!)
やはり美味い(^^)
周囲の者には不評ですが、自分の口にはものすごく合います。
疲労回復の隠れ特効薬として愛飲してますよ。
Posted by 魚山人 at 2008年02月07日 05:57
魚山人様
ほほう、奄美の「みき」をご存知とはなかなかマニアックな・・・。あれ、不思議な飲み物ですよね。飲んだことがない人には説明が難しいですが、強いて言えば、インド・パキスタン料理のラッシーと少し似ているような感じですね。最近「みき」飲んでないなぁ・・・。
Posted by 公爵 at 2008年02月07日 06:31
大将おぉぉぉ~(ノд-。)
甘えていぃぃぃですかぁ~(←(腐ヲンナ)の真似)
いきなりすみません。。。
ローストビーフが上手く焼けないんですよ~(ノ_-。クスン
出来上がったのは美味しそうなんですよ
でも
切ってみたらパサパサなんです。。
ちゃんとレシピ通り作ってるんですけど、、、
美味しくできません
具体的に言うと、肉汁が無い感じです
すみません、どうしたらいいのか教えて下さい。。。
いのしし君にあんまし関係の無い
、、、しかも、、、、馬鹿みたいなコメで
ゴメンナサイ。。
Posted by マル子之助 at 2008年02月07日 08:32
公爵さん、「みき」は絶品です。
最初にあれを飲んだ時には驚きました。作り方を聞いて、なお感嘆しました。
粥にさつま芋を加え発酵。沖縄でも鹿児島でもあんな物は見てません。まさしく郷土の宝ですよ。砂糖を工夫すれば健康飲料と称せる立派な飲み物です。いや飲料より料理であると言えます。すでに10年以上前から懐石や会席の一品に時々使っています。
友人から送ってもらってましたが、毎回手を煩わせるのに気が引けていましたので、こういう面ではネットは助かりますね。
Posted by 魚山人 at 2008年02月07日 17:05
マルちゃんがこんな初歩的な質問してくるとは、驚きですな。
しかし嬉しいですけどね(^_^)
それは簡単な話でね、肉をカットする時間です。
多分熱いうちに切ってるんでしょう。
焼きあがってもホイルにしっかり包んで、外部温度が中心温度と等しくなるまで待ってから切ってみて下さい。その適温とは出来上がった時の内部温度で、人肌、つまり36度前後。掴んでも熱くなければOKです。
外側だけが熱い時点でカットすると肉汁が抜けてしまいます。
肉のサイズにもよりますが、温度低下まで1時間はかかります。
レシピ通りですと、焼き時間等の問題は発生しませんので、これしか考えられませんのですが。料理書にも書いてあるのと無いのがあるんでしょうから見落としたのかも知れませんね。
Posted by 魚山人 at 2008年02月07日 17:06
ひぇ~。。。。。うかつでした。。。。
その通りです。。熱いほうが美味しいかと・・・つい・・
本当にごめんなさい。。感謝します。。
どうもありがとうございました。。
Posted by まるこ at 2008年02月07日
鍋物を美味しく作る
鍋ものはスープ(出汁)である
鍋物には大きく分けて下の三種があります。
●味噌仕立てなど濃い味にするもの
●薄味をつけて煮るもの
●味をつけない出汁(主に昆布だし)で煮、ちり酢(ポンス)やタレで食べるもの
最後のものは「しゃぶしゃぶ」や「ちり鍋」が代表ですが、味をつけない出汁(あるいは水)と言いましても鍋の旨さの裏味はその汁にあります。良質の出汁昆布を神経を使って用いる、水だけの場合でも天然水や最低でも煮切り水を使うなどです。タレが本味だとすれば決め手の隠し味は出汁が絡んだスープだということです。
複数の材料を、張った出汁に通す事によりそれぞれの材料の持ち味を引き出して交錯させて複雑な深みを鍋のスープに持たせる。それが鍋物の特徴だと思います。鍋物の良し悪しはこのコラボの成否にある訳ですね
。それが成功したのを実感できるのが鍋の締め括り『雑炊』です。
美味い雑炊のコツ
鍋物の最大の楽しみは最後の雑炊だと言い切る人は珍しくありません。
鍋の滋味はスープにあり、それを直接食べるに等しい雑炊なのですからそれは当然なのです。(雑炊だけでなく粉物、例えば麺等も含む)
美味しい雑炊のコツだけ少しばかり挙げましょう
◆土鍋を使用する
◆炊き上げたご飯は必ず流水で洗って粘りを取る
◆だし汁はご飯の三割増し
◆中火で煮立て、卵を溶き入れたら火は止める
◆梅、シソ、海苔、それに良い塩が決め手
それ以前の段階として良いダシが肝心なのは言うまでありません。
寄せ鍋
この鍋は雑然さが持ち味になっており『何でも鍋』状態になっています。基本は出汁に薄味をつけて陸海の材料を煮てスープの味で食べる鍋。
味噌味もありますし広義に考えればちり系以外の鍋は全て寄せ鍋の範疇になってしまうでしょう。 地方色が濃いうえに材料に決まりもありませんで、この鍋に言及するのは難しいのですが、材料が雑駁とはいえ「えぐみのある食材」は使わない事です。
加熱でアクが出る材料ですね。魚介のアクは同時に「旨味/出汁」でもあるのですが、野菜類で一般的にアクが強いとされるものは避けたほうがよいでしょう。スープの調和を乱してしまうし、何より雑炊がだいなしになります。つまりお鍋は雑炊を美味しく食べる事を念頭に作ればよいのです。
基本の味付けは『出汁・薄口醤油・味醂・酒・塩』
水炊き
水炊きは福岡の郷土料理で、鶏を水から煮て食べる鍋です。原型は中国の火鍋子で、それが長崎に伝わり、博多で日本独自の料理になったと考えられてます。
鶏の出汁で野菜などを絡めて食べるわけですが、これも全国に広まるとともに作り方も大幅に地方色などが出て差異が広がっています。
市販されてる鶏のほとんどはブロイラー
「あぶり焼き」(ブロイル)の名前通り、本来は味をつけて焼く事を目的に創られた鶏でして、鍋にするにはコクが足りません。
それで地鶏なんですが、日本には元々野生の地鶏は存在しません。銘柄地鶏は在来種を様々にかけ合わせたものです。しかしやはりブロイラーとはコクが違います。
水炊きの美味しい作り方
元々は鶏の味だけで食べる鍋物ですけど今は味をつけるのが普通です。
地鶏はスープを活かしたいので、水から時間をかけて煮ていきます。
生のまま肉を入れますので、アクを徹底してすくい取ります。
博多風のコッテリにしたければ、ガラを強火で沸騰させながら白濁したスープを作っておくとよいでしょう。透明なスープは弱火から中火で作ります。
肉が簡単にほぐれるくらいの柔らかさになったら、一度取り出します。ここで鶏肉を冷水で洗っておくとスープが濁りません。出来たスープに好みで一番二番出汁を加え、薄口醤油、味醂、酒、塩で味を調えます。
物足りないくらいの薄味にした方がよいです。もし良い地鶏でしたら出汁を加えるのを止めて塩味だけで整えても美味しいです。(昆布のみを入れて味を付けず、ポン酢などで食べる「ちり・しゃぶ風」の作り方もある)スープを中火にかけながら、先ほどの肉や下ごしらえした野菜を入れ程よく煮えたら出来上がり。必要以上に加熱しないのが肝心ですね。
カキの土手鍋
牡蠣に豆腐、春菊、セリ、ほうれん草、白菜、長ネギ、しいたけ、こんにゃく等を足しまして、白と赤を好みで合わせ酒と味醂で練った合わせ味噌を、土鍋のふちに土手のようにのせ壁を作り、昆布だしを入れ、野菜を煮て行きながらこの土手を少しずつ壊して出汁に溶かし、カキを加えて食べる。このなんとも楽しい鍋が、カキの土手鍋です。
味噌ベースの土手鍋ではなく、塩味、醤油味、かき雑炊などカキの汁物すべてに言える事は『加熱し過ぎない』です。カキの強烈な風味は火が入るごとにエグミとなって汁に溶け出してしまうからです。グツグツ煮込まない方がいいです。
ぼたん鍋
ぼたんとは猪肉のことで、ぼたん鍋はイノシシ鍋ですね。これはみなさんご存知だと思うんですが、ではなぜぼたんなのかって言いますと。実は単純な話でして、ごらんの様に皿に盛るからです。
牡丹の花の様に盛り付けます。
と思われてますが(笑)
本当は『唐獅子に牡丹』の唐獅子からとって付けたもんなんですね。獅子とシシってわけです。肉の色が濃いのも牡丹の由来と云います。この深い色合いから『山くじら』の別名もあります。
お味の方は一言でいえば「濃厚な豚肉」ですな。
脂身がくどくないところとか、イベリコ豚やアグー豚に似た部分もあります。
(つまりああいった銘柄豚は野生に近い部分があるってこと)
食べにくい一般の豚やイノブタの脂身と違い、サクサク食べれて甘味を感じる美味しい脂です。コルステロールもそう多くはありません。
猪は冬の短い間が猟期でして、山の深い地方での郷土料理という感じです。本土にいるのはニホンイノシシ、奄美・沖縄はリュウキュウイノシシ。オーストラリア等からの輸入や各地の飼育ものが多数で、野生国産は一般に出回る事はほとんどありませんでした。しかしネット販売が普及して、比較的入手しやすくなってる様です。
野生の猪の一番美味い食べ方は
ハンターに付いて山道を歩き回ってヘトへトになった後、山小屋の囲炉裏に鉄鍋を掛けて作る「味噌鍋」です。 美味とは主観的なものであり、それはロケーションで左右されるものです。ですからアレに勝る味は再現できるものではありません。
内容物をしごき出してぶつ切りにした胃腸や皮を剥いだ身を冷たい川水でよくさらしてから鍋にします。あの脂身のプリプリとモツのシコシコは記憶から消えません。野生肉独特の臭みを抜く為に大量の味噌をぶちこんだぼたん鍋は美味かったです。
古老から聞いた猪肉の美味しい食べ方は
雪が降ってからの猪を食べること
徹底的に煮込むこと
変わったところでは、
「瓜坊(六ヶ月未満の子猪)が一番うまいが、食っちゃなんね」こと(笑)
塩コショウだけでステーキにしても野趣あふれて大変美味しいのですが、やはり少々硬くなってしまいます。そこでタマネギおろしとサラダ油を同割りで作ったマリネ地に漬け込んだり、赤ワインと煮切り酒と天塩で作った液に漬けたりしてから焼くと、柔らかく美味いステーキになります。おろしフルーツなども種類によっては肉の蛋白質分解を促進させる酵素を持ってます。パイン、キウイ、パパイヤ等がそうです。かたい肉を柔らかくコツですよ。憶えておきましょう。
キジ鍋
雉(きじ)は淡白でクセがなく、古来から鳥獣肉では一番美味いとされて来ました。余計な脂肪分も少なめ。この鍋を囲めば、誰でも黙って箸が出るってもんです。
「けんもほろろ」って言葉がありますが「剣もほろろ」ではなく、この鳥の「「ケーン」という鳴き声からの由来だそうです。日本の国鳥でありながら狩猟が可能という複雑な気持ちになる鳥です。確かお札の図柄にもなってましたね。その昔は宮中の新年の祝宴で「きじ酒」なるものがあり、お燗を雉肉に注いで飲んでいたそうです。
鍋物のポイント
繰り返しになりますが美味しい鍋物のポイントはスープです。
美味しいスープの基本は良い素材で出汁をひくこと。植物系、動物系、どちらにしても良質の素材の、良い出汁の出る部分を選びます。
そして美味しい鍋物のコツ、つまり美味しいスープを作るコツは、固定観念にとらわれないってことになります。鍋物を美味くする秘密は「隠し味」にあるからです。
個別に詳細は書きませんが、ヒントを列挙しておきましょう。
塩辛珍味類・魚醤(しょっつる ・鯛ひしほ・雲丹ひしほ・いしる等)酒粕・腐乳・蝦醤・ネギ油・いわしエキス・ナンプラー・シャンタン・ヤンニン・乳製品・発酵食品等
肝心なのは、「隠し味」を「表味」にしない事。
量はあくまで控えめにしないと、失敗します。
同系の物を使うのも基本。
魚には魚エキス、鳥にはチキンエキスといった按配。基本ですからエスプリは構いません。魚にチキン系も試すという感じ、ピタリ決まらないとメチャクチャになるので注意ですが。正しく使えば確実に味の幅が広がり、深みも増します。そして出来たスープに、魚、肉、野菜を加えていく事でそれらの旨味が溶け込み、さらに濃厚なスープになり、それを一滴残さずいただく為に雑炊が待っている、って段取りですな。
家族の絆が薄くなっている昨今、鍋は貴重な食文化です。
ひとつの鍋を皆で囲んでつつく、このスタイルは江戸時代以前にはなく、比較的新しい形ですが、大変良いと思います。子供時代に味わった良い味覚は、記憶の底にいつまでも残ります。そこに家族の団欒の記憶も加味される事で、その人の人間性に厚みを養う結果にもなりえることでしょう。
最後に鍋料理の注意点を書いておきましょう。
★魚の下ごしらえは完全に
(血やウロコなどの残ったまま鍋に入れれば、生臭いだけの魚汁。下煮{霜降り・湯引き等}して綺麗に洗ってから)
★スープは薄く作る
(吸い物は最初の一口、鍋は最後の一口)
★沸騰は最初の一度だけ、あとは沸かしてはいけない
グツグツではなく「泡が踊る加減」をつかんで下さい
(「しゃぶしゃぶの湯」も「すき焼き」も同じ)
★アクは丁寧に取り去る
(これをしないと、最後の雑炊が不味くなります)
★香りの強い野菜で素材をころさない
(香味野菜はクセのある魚貝・肉とあわせましょう)
★水気の多い野菜は下煮する
スープが残ったら煮こごり状態で保存し(冷蔵庫に入れておけばよい。動物系が少なく濃度が足りない場合はゼラチンを)お惣菜の煮汁にしましょう。栄養素と旨味が溶け込んでいます。一滴残さず使いましょう。