キンキの干物 30数年前毎月行っていたススキノの小料理屋で時々食べていました。大ぶりの脂の乗ったキンキを開いて炉端の上1mくらいの所に半日くらい干しておいたもの美味しかったな~。
骨や頭に少し身を残してもう一度よく焼いてもらってスープにすると下品だけれどもとても美味でした。あの頃でも2500円くらいした記憶があります。
私が20代後半の頃、女将さんは50代だったので私の母親と同い年くらいでした。
親孝行、四人のうち残るのは私の実母だけ。
要介護2、年末に救急車で入院、手術、現在リハビリ入院中。週末だけ外泊が2ヶ月近くになります。
泊まりこみの世話、初めて親孝行の真似事をしています。
幸い食欲だけは旺盛で長生きしてくれそうです。病院からの途中必ず 7 11に連れて行けと言い、食べきれないほど惣菜、冷凍食品、食料、菓子を買ってます。平均客単価700円弱の店で毎回5000円以上です。^^;)
親孝行出来る幸せを感じています。
Posted by 庄助 at 2012年04月27日 13:00
こんにちは、庄助さん。
あれはダメ、これもダメ。
そういう「自分の知見による判断」で子供のように抑圧する。
そんな人々が多いような気が致します。
たしかに年をとると子供に戻っていくような気がする。
だからといって同じように接するのは間違ってますよ。
子どもと違って「将来」はないのですから。
自分を育ててくれた親です。
ありのまま、何もかも受け入れてもいいんじゃないか。
神経質にヒステリックにギャアギャアと叱かるのは愚です。
本人が望むなら、
法に違反すること以外は何でもかなえてやるべきでしょう。
仮にですな、当人がどうしても欲しがるならば、
毒だと分かっている「添加物だらけの食べ物」だって食べさせます。
子供には食わせないですが。
その瞬間瞬間に幸せを感じてもらう。
それしかないと、そう思います。
Posted by 魚山人 at 2012年04月27日 16:46
魚山人さん、こんばんは。
お疲れ様です。
最近、歳のせいか、母に対して以前よりも素直な気持ちで接することができるようになりました。
昔は何やら恥ずかしい様なカンジがして、無意味に素っ気なく接しておりましたが。
母の、しわが増えた手や、白髪が生え始めた頭などを見ると、何か喜ぶことがしたいと思えてきます。
私が料理を作るととても喜んでくれ、この仕事を続けてて良かったと思える時がまた一つ増えました。
私の母も、料理が好きで、またジャンルにもとらわれず、和、洋何にでも興味があるようです。
何か分からないことがあったら、このサイトを見たら良いと、「てまえ、板前、男前」を教えさせていただきました。
親子共々お世話になります。
それにしても、私はよく訪問はしますが、ろくにコメントもしない不良閲覧者ですが(笑)
顔も名前も姿形すら知らないひとの言葉にこれほど良い影響を受けるなんて。
ネットの世界とは、ホントに面白いものです。
Posted by sohjin at 2012年04月27日 20:04
いい記事ですねえ。
我が家では同じ厨房で母と僕が料理を作り、同じ食卓に並べることがよくあります。
不思議なことに母の味付けで育ってきたのに、
僕が作る料理の味付けが違うのが面白いみたいで「作ってもらう料理は美味しいねえ」などと言われたりしますよ。
きっとさほど美味しくなくても「美味しい」と言ってくれるのでしょうけどね、母親ですから。
干物も母が作らずに僕が得意としているもののひとつです。
いいですねえ、キンキの干物。
美味しそうだなあ。。
今度の休日は釣りに行くとしますか。
新鮮な魚が手に入ったら干物を作るとしましょう。
塩と風を使って魚が魔法でも使ったように美味しくなる変化は、とても楽しいものです。
僕の干物と母の手料理で今度はどんな食卓になるのやら・・・?
フフフ、楽しみですね。
Posted by 板金職人 at 2012年04月28日 00:16
こんばんゎ
お疲れ様ですm(__)m
鯔次郎と申します。
魚人海賊団船長
フィッシャ-タイガーの兄貴!
春のせいで俺んこと忘れちまったんすね(泣)
と
まぁなんだ…オフザケゎこの辺にして。(しっかしよフィッシャ-タイガーに性格そっくりな!爺ゎ)
ツカさ 爺blogって本当シンメトリーに記事が列ぶな。
どんだけ和食料理人としての「山水」が本能までを凌駕しちまったんだか(笑)ま
だから一応あくまでも一応尊敬してんすが。
キンキ。
糞高級魚に なっちまいました。日本海側に回ると
【ノドグロ】ですかね!
この手の魚ゎ。(赤ムツ)
爺の家系。
なんか理解出来るゎ。
すごく 有り難い家庭に産まれたのにも関わらず 爺ゎ糞ガキンチョだった。
うらやましいよ正直。
子を育てる親が いかに大切で鍵となるかが この記事から伺える。俺も もう少し しっかりしなきゃと…
爺が現在に至るまでの真似を出来る輩ゎ そう存在しないダロな。もし存在するなら現状の日本、はたまた料理界ゎ絶対に違ってる筈。
母の日。か
俺ゎゴミ出しに行くだけダロけど オフクロが好きだ。
何にも贈らネェし 何のネギライの言葉もかけてこないだろう。
それが俺なりの…だ。
一人で追い込まれ頑張るしかないオフクロに。
薄情?そうかもしれネェ。
事情ゎみんな違うからね。
「顔の雰囲気」
(笑)
魚種によるが 顔で産地までわかったりするよね。
俺の場合キンキゎわからんすが 穴子とか。
カーネーションみたいな顔した魚。キンキ。
素敵な記事ですね爺。
Posted by 鯔次郎 at 2012年04月28日 01:08
sohjinさん。
「素直な気持ちで接する」
それが何よりも得難く、そして自分の人生の明暗を分ける要でもある。
その域に達しますと、「大人」と言えるのだと思います。
良いお話で、目尻が下がってしまいました。どうもありがとう御座います。
これからもお母さんを大切に。
板金職人さん。
母とは不思議なもので、息子の料理に「ダメ出し」をしないですね。
ウチもそうでした。
板金さんと、お母さんのコラボ料理。
楽しみですね。
バッチリと釣ってきてください(^_^
鯔次郎・・さん?? はて・・・???(←もういいっての 笑)
おつかれさま、黒足のボラジくん。
というか、今頃クタクタに疲れてんだろうね。大嫌いな大型連休で ^^
何年も前から感心してるのは「お母さんのゴミ出し手伝い」
アンタみたいなやさぐれのヤクザモン(←)でも母には弱い(酷い言い方 笑)
母上も内心とても嬉しいだろう。これからもずっと継続しなさい。
>カーネーションみたいな顔した魚。キンキ。
さすがに鋭い(笑) たいしたもんだよ、そこまで読むと。
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魚山人料理教室G W期間集中講座は下記の日程です。
ふるってご参加下さい。
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分子ガストロノミーを応用した日本料理
日程:5月○日☓曜日
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参加費:金弐拾圓也(約20円)
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と、まあ、こりゃデタラメですが(笑)
これに近くとも遠からずの様な仕儀でもって多忙を極めております。
言い訳にもなりませんけども、コメを放置して申し訳ありません。
光陰矢のごとし
ぼちぼち田舎でのんびり暮らしたいと渇望すれど、
おいらの様な貧乏人にはそれも高嶺の花なのかと嘆く日々。
人生とはいったい何なのか?
それを完全に忘れさせる忙しい仕事の毎日。
胸にしまった疑問さえも頭から消え、雑事に追われるのみ。
立ち止まる暇さえなし。
だからこそ、老いていく母を凝視しなければいけないと思います。
皺が増え、白髪が目立ってきて、在りし日の美しい女性は消えている。
その姿を優しい視線で見て、素直にいたわる行動を取る。
それができたときに、はじめて自分の人生も分かるのではないでしょうか。
Posted by 魚山人 at 2012年05月05日 00:17
キンキ、吉次、喜知次
自分の母親の年代ってのは手芸が必須。
にしても、うちのお袋は殊更手先が器用な方。
それを仕事にするくらいですから、普通以上なのでしょう。
高齢になった今でも、律儀に働いております。
「いい加減に辞めて悠々自適の余生を過ごしたら」
そういう声もあります。
けども、おいらは母の好きなようにさせております。
その方が健康で長生きできると思っているからですよ。
辛くて嫌々やってるならともかく、好きでやっていることですから。
母には長生きして欲しい。
それにも増して幸せでいて欲しい。
心底そう思うのです。
無理に仕事をとりあげる「勘違いの親孝行」などする気はない。
母は昔から、祖母に似ず穏やかで静かな女性でした。
祖母はどちらかと言えば「ちゃきちゃき」
おいらは祖母似です。
若い時の母。
やんちゃなクソガキ(おいら)のせいで、何度人様に頭を下げたことか。ペコペコと頭を下げる細い後ろ姿を忘れることが出来ません。
「子供の喧嘩に大人が出るなんて。あたしゃ許さないね」
そう息巻く祖母をなだめすかして家に閉じ込め、いつも母が出た。
(婆ちゃんを出すとお詫びどころか喧嘩になりますので (笑)
母は煮物が得意でしてね、真鍮色の大きな鍋を使い毎日と言っていいほど食卓に何かの煮物を出していました。お小遣いが欲しい下心を持つ鼻タレガキ(おいら)が、隣で手伝うフリをしながらカツオ節を削り、削りたてのカツオ節のあまりの美味さに片っ端からつまみ食いして逆に邪魔をしてたりしましたねぇ。
ある時ふと気がついて尋ねました。
「なんでそんなに沢山作るの?」
量がうちの家族分を超えているんですよ。
「美味しそうにできたからお裾分けよ」
後で思えば、色々と事情があった近所の家庭への差し入れ。
それに加えて料理上手の母は、「煮物は大量に作ると旨い」という料理の奥義を知っていたのかも知れません。
父の何周忌目かの法要の時、母がとても小さく感じました。
なぜだか締めつけられるような痛みが胸をよぎる。
子供の頃、あんなに大きく感じた母が、こんなに小さくなった。
それが凄く胸に刺さるんですよ。
そのあたりからですね、「本気で大事しなきゃ」と考えたのは。
旨い魚を母の日に
母は魚が大好きでして、これは祖母もおいらも同じ。
祖母はコハダや貝が特に好きでしたが、母は白身魚。
キンキなんかが大好きなようです。
もうじき母の日。
少し季節は外れますけども、キンキの料理でも贈りましょうかね。
キンキは煮つけが美味い魚。
でも母には煮物は見飽きた料理。
煮物を上回るほどキンキの滋味を引き出すにはコレ。
キンキの干物です。
きんき
キチジ
漢字表記は『吉次』または『喜知次』
カサゴの仲間で深海魚(150~1200m)
通常のタナは百尋~三百尋
別名;きんき、きんきん、めんめ、めいせん、めいめいせん、あかじ、あすなろ
英:Broadbandedthornyhead
市場では通称である『きんき』(又はキンキン)と呼び、この方が一般にも通りがよい。しかし和名はキチジである。産卵期は冬から初夏、旬は秋から冬である。
主産地の北海道では「めんめ」と呼ばれる事が多く、地元でも人気がある(日本海側にはいない)。南限は駿河湾あたり。 北の北海道には南の沖縄の「マース煮」とよく似た「湯煮」という漁師料理があり、『めんめの湯煮』は魚好きにはこたえられない旨さ。名物の「ちゃんちゃ焼き」もめんめで作ると鮭よりも美味いという地元の意見もある。
この魚は白身魚でありながら、脂肪分がたんぱく質を上回る。
なので、DHA・IPA(多価不飽和脂肪酸)はイワシなど青魚に匹敵する。
※V・Eが100g中2.4㎎もあるので脂肪酸の酸化をくい止める
どのような料理でも旨いが、やや多い水分を抜いた干物が絶品。
薄塩で水を抜き、味噌漬けや粕漬けにしても旨い。
他のカサゴやメバルとかハタ科に姿や色が似ている魚が多い。
見分ける方法は色々あるが、簡単なのは背ビレ後部の黒斑。
キンキは背びれ後方のこの場所に黒い斑点がある
背びれを立てて広げるとすぐに分かる。
キチジとアラスカキチジ
近縁種に『アラスカキチジ』がいて、海外から輸入されています。
北海道の東部、オホーツク、ベーリング、北米カリフォルニアに至る北洋海域に生息。キチジと同じくフカカサゴ科であり外形もよく似ている。
値段はキンキの約半値。味はキンキよりも大味。
だが、キンキと称して販売されるケースもあるようです。
産地表示を信じるしかありません。
自分達は「顔の雰囲気」だけですぐに見分けられます。
誰でも簡単に見分けられる方法もあり、それは外皮色の濃淡。
キンキが鮮やかな濃い赤色であるのに対し
アラスカキチジは少し桃色がかった薄い赤です
でもまぁ、船内凍結の姿冷凍でしたら添加物の心配もありません。
(何かに加工されたものは間違いなく色々添加されている)
安いし、お惣菜などによいでしょうね。