お疲れ様です
御節も少しずつ段取り始めてます(出来上がってるのはカラスミだけですが笑)食材の確保の段取りはせわしないですが、なんとか予定通りの感じです 配置も随分前に決めましたが、当日、二転三転するのも、楽しみです。数が少ないので 2日間で集中段取りで回せると感じています。 旅館の時はこの時期はもう7割は仕込み終えていたき気が…(^-^)それは仕方ない部分もありましたが、 おっしゃる通り最後の週ですね気を入れるのは。。
殺気立つ板場って独特ですね テンパってクルクル回ってる奴もいればニヤニヤしてるのに、段取りが凄まじく無駄がない奴(あんなのは未だにみかけない笑) 口だけ達者な先輩板(笑)ひどいのは、裏で夕方から一杯やってる親父 ひと昔前はこんなのがいました(泣き 言うまでもなく 仕事を学ばせていただいたら、よそにいきましたが(笑)
色んな板場を回ってきましたが、思い出深い板場があります。一丸となって良い仕事しようって活気が、一切の妥協をも見逃すなと、ピリピリと気が張っていますが、楽しい板場が存在していてそんななかで一緒に包丁や鍋を持てたのが自分の誇りです 今の自分の仕事の在り方を見つめる時に、その板場を思い出して自分に活をいれるんですよ(^-^)
夜中に終わろうが、軽く食べながら、飲んで 戦士の休息や~~とか言いながら毎日やってましたね 板前はタフです(笑) 最近じゃ仕事終われば献立や常連さんに出す料理を考えている時間が多いです 仕入れに行けばその構想もガラッと変わったりしますが、師走は特に頭をフル回転させないと、時間に追われます
自分は板前になって良かったと思います 忙しいけどやりがいがある。 きっと職種に関係なくやりがいを感じれたら、 人はまた一歩前に進めるのではと思っています(^-^)
画像にございます一品一品をみていますと、手元にある重箱に詰めたくなりますよ(^-^) 今年もあと二週間 日々魚山人さんからの意味有る言葉に恥じぬよう駆け抜けますm(__)m
Posted by たいら at 2009年12月16日 00:52
こんにちは、たいらさん。
裏で酒ならぬパソコンしてるオヤジです(笑)
たしかに御節は「段取り」が如実に出る仕事。
まあ「見せ場」と言っても過言じぁありません。
週末から冷えるとの事、
体調に注意して年末年始を元気よく乗り切ってくださいますように。
Posted by 魚山人 at 2009年12月16日 16:34
クワイとチョロギ
正月料理にいつ頃手を付けるのか。
なかなか難しいですねぇ、これが。
食べ物ですのでね、早けりゃいいってもんでもない。
しかしボンヤリしてたら間に合わない。
まあいずれにしましても最後の週が正念場でしょうかね。
仕事が糞忙しくなればダウンしてしまうかと言えばそう断言できません。アドレナリンが逆流するのはスポーツ選手だけじゃありませんで、板前だって同じですからね。師走になると板場が殺気立つのはその辺かな。
人間は嫌いな事は5分間だって出来ませんが、三日間寝ずに麻雀をやる人もいます。(今はゲームでしょうか)
犯罪を犯して「覚せい剤」を使わなくても、自分で脳の中に特殊な目覚し成分を発生させる事が可能なんですよ。
それが「集中力」ってやつの正体じゃないでしょうか。
つまり12月は普通の月より元気って事です(笑)
板前稼業の「哀」(エレジー)かも知れませんな。
どちらにしても後々「疲れ」という後遺症は出ると思いますが。
さて正月料理の縁起物として欠かせない食材を二種紹介します。二種ともに野菜・植物として説明が難しい物で、あまり「馴染」ってものが無いと思われます。正月用食材にほぼ特化してると言えるかも知れません。また、二つとも食感は「ゆり根」に近いものがあります。
これは「くわい」です。
「慈姑」と書いてクワイと読みます。
オモダカの一種で田草とも言います。
水田で栽培し塊状の根茎を食べるもので、まあ芋の親戚と考えてもよいかも知れません。
中華料理で使う黒クワイ(オオクログワイ)とは別種で主に青クワイを使用します。ご覧の様に「芽出たい」姿から縁起物という訳です。
広島県の福山市産が流通の大部分を占めていますが、京都の伝統野菜としても知られています。京都では秀吉以来の歴史があると云います。関西の吹田クワイも名が知られていますものの今はほとんど出回りません。
料理方法ですが、まずせっかくの「芽」を残す剥き方をします。
「六角」「びわ型」「どんぐり剥き」「松笠」「菊花」「牡丹」などです。スライスするなら「丁子」に切るか「よこ桜」に。
多少アクがありますので米のとぎ汁や酢を差して下煮します。少なくとも水にさらすくらいはしましょう。
甘酢に漬けてあしらい風にするもよし、含めて煮るもよし、焼いてもよしです。また煎餅みたいに揚げてもいいです。
わりと小粒で「粘り気」のある品が上等なクワイです。
次は「ちょろぎ」です。
これも又どう言ったらいいか難しい食材です。
シソ科の多年草でイヌゴマ属。
巻貝みたいな形の地下の根茎を使います。
「草石蚕」と書きますけども、音から「丁呂木」と書く場合があり、縁起物として使うときは「長老喜」「長老木」「千代呂木」の字を使います。この音は朝鮮語の「蚯蚓」に近いと考えられている様です。
調理方法はいったん塩漬けにしてから、梅酢で赤く染める方法が多いでしょうかね。その赤いチョロギを黒豆煮に添えるのです。
手早く茹でてから染める方法もありますし、染めずに煮物、汁の実などにもします。もちろん他の調理も可です。
変わったところでは大和芋をチョロギの形に絞り出す「口代わり」などもありますよ。食感はやはりユリ根と似ていますが、歯切れの良いさわりとピリッとした辛味もあります。
チョロギは海外でも使われる食材で、とくにフランス料理でよく使用されています。サラダの他フライやクリーム煮。面白い事にフレンチの「日本風」には何故かだいたいチョロギが入っています。