農業の問題は本当に難しいですね。
難しいのは,それが国家のありかたそのものに直結するからなんです。
政府の補助金が時に批判されたりすることもありますが
特に日本の稲作にとっては治水が何百年にもわたる大きなテーマであり
ある程度,インフラを整えなけれやっていけないのも事実であります。
しかし山間部でそれをやれば無駄な垂れ流しと批判される。
(もちろんインフラ整備で失われる景観や自然の問題も,もちろんあります)
で,同時に食料自給率の低さはマスコミの報道対象になるけれども,
化学肥料のリンなど大部分が輸入に頼ってる現状については誰も
触れなようともしない。
今の消費者は無農薬野菜に高い付加価値を認めますが,
下水道が整備されるまでは人糞などが肥料として用いられることが多かった。
じゃぁ,昔に戻って同じ事をやれば良いかといえば実際はできないですね。
また,品種改良などはハイテク研究の結晶そのものでもあるという側面。
さらに世間一般の風潮では,大規模化と効率化,合理化を進めれば日本の農業にも
国際競争力がつくだろうという意見が多いですが,あのアメリカでさえこれまでの農業を支えて来た
地下水の枯渇化がささやき出されて来た。
南米の農業と流通を支配しているのはモンサントなどのごく一部の会社という事実は
東インド会社時代と何ら変わりがない。
そういった情勢の中で農業に関してアメリカとFTAを結ぶと言い出す人も出て来た。
頭が痛いです。
Posted by 愛読者 at 2009年08月12日 23:44
初めての書込みとなります。
いつも楽しみに読ませていただいております。
小生、机仕事が多いのですが、勉強すればするほど、この世の仕組みに疑問を持つようになりました。
なんと言いましょうか・・・現実感を欠いているように思うのです。
会社というシステムに潜り込んでしまえば、あとは自分の働いた実績にさほど関係なく一定の給料を頂きますが、その給与も振込みのデジタル数字が通知されるだけ。
お客様と顔を合わす機会も余りありません。
話は変わりますが、
私の住屋には、ありがたいことに食堂があります。代金を支払えばそこで食べられるのですが、あえて春から自炊をしております。
その理由は現実感を肌で感じたかったからです。包丁を握って自分で何かを作り、それを味わってみる。これが現実感を取り戻すのに一役買っています。
子供の頃、田舎の家で採れたサトイモの皮剥きを手伝っていたことを思い出したりもしました。
そういう当たり前のことを忘れていたと思います。
誰かの価値観を刷り込まされ、夢を見させられているような感覚に陥る昨今ですが、このホームページは、本来の価値観が戻ってくるような、そんないい気分にさせていただけます。有難うございます。
これからもお元気で、ご活躍をお祈りしております。
Posted by もら at 2009年08月13日 00:14
はじめまして。
すっかりファンになりました。
プロのエッセイストが、書くためにネタを探して書いたものより、他のお仕事でプロのひとが余裕で書いたこぼれ話的なもののほうが好きです。
魚山人さんのお書きになったものは、まさに私の好みにぴったりなんです。魅力にあふれています。
これからもちょくちょくお邪魔させていただきます。
Posted by 本の虫婆 at 2009年08月13日 02:49
愛読者さん。
仰る通りだろうと思います。
それに自民党も民主党も食糧政策に理念ってものが無い。
FTAで右顧左眄した民主党は見苦しいかぎり。
自民党は農家を壊滅させた減反政策をやめる気がない。
いまだに農産物も自由競争すべしと言う関係者が多くあきれます。
日本と桁違いのスケールを持つ米や豪と競争しろってのは日本の農家に「消えて無くなれ」って言ってるのと同じ。狂っているか無知そのもの。
「国民に本当にマトモな食糧を食べさせる」
そう言い切る政治家を待望します。
もらさん。
初めまして。
まさに我々の時代は「希薄な現実感」に覆われて来ました。
「こりゃもう絶望的だわ」そう思ってたんですがね、
近年少し変化を感じております。
「希薄な現実感」の主犯格であるテレビ、
こいつが衰退しネットが拡大してる現象です。
低俗・劣悪な書き込みやらスパムの横行にウンザリして、「ネットは結局低きへ流れる」と断じる専門家もおりますが、一方でWikipediaみたいな例もあります。ネットがさらに現実感覚を失くしてしまうのか、あるいは・・・・可能性はまだ何とも言えないと思います。
本の虫婆さん。
初めまして。
ブレだらけの稚拙な記事ばかりで恥ずかしいかぎりです。
そんな事を言われましたらば、照れちまいますよ(~_~;)
Posted by 魚山人 at 2009年08月13日 05:29
こんばんは、お久しぶりです。
いつも読み逃げしています(^_^;)
お野菜、プロのお百姓さんほどではありませんが、一応50坪の畑を借りて、野菜を作って楽しんでいる立場としては・・・・
お野菜の値段は安すぎるといつも思っていました、自分が育てた無農薬の有機栽培の野菜を、洗って、袋に詰めて、ハイ!100円では、とても、とても、売りに出そうとは思えませんw
もちろん、売るつもりはありませんが、ご近所に配って喜ばれています。
畑の野菜を摘んで来て、献立を考える毎日です。
このTVみましたが、作り手の農家の方もイキイキと働かれてましたね。
スッゴク、頼もしく、うれしくなりました^^
がんばれ!!お百姓さん
Posted by ほっこり at 2009年08月14日 19:58
ほっこりさん(^_^)
読み逃げはこちらも同じこってす(~_~;)
ブログを拝見させてもらってますとね、
ただもうほっこりさんの旦那さんが羨ましいかぎり
ちきしょうめ (笑)
この記事を書いてて浮かんだのは当然ほっこりさんの野菜。
買ってでも食べたい野菜ですよ。
売ってくれなきゃ盗みに行きます(笑)
問題を沢山抱えたどうにもならねぇ国ですがね、
まだまだ捨てたもんじゃありませんよ。
野菜の美味さは「土」で決まります。
口に入れても美味しい土でこそ本物の野菜が実る。だから栄養学的には100%完璧な無農薬の「工場生産水耕野菜」を、おいらは認める気にはなりません。土の香りと野菜は分離不可能だと思うからです。
その事を分かり始めた若いのが増えてきました。先行きが楽しみですよ。本当に頑張って欲しい。
Posted by 魚山人 at 2009年08月15日 00:11
ご無沙汰しております。
魚山人さんのご意見に全く同感です。
おいしい野菜の話があまりにタイムリーだったので嬉しくなってコメントさせていただきます。
私は最近おいしい野菜を求めて、日本各地の野菜をお取り寄せしてみたり、知人に紹介してもらった有機野菜の通販宅配サービスなどを試してみましたが、過剰な宣伝や、経費をかけ過ぎたカタログに不信感がつのったり、氾濫している情報のなかから本当に良いモノを選択できずにいました。。
このお盆休みは、自分の足を使っておいしい野菜探しをしてみよう!とあちこち出掛けました。昨日みずほの村市場にも行ってきたところです!!
その甲斐あって、なんとか自分が安心して野菜を調達できるお店を見つけることができましたが、もっと当たり前に安心でおいしい野菜を食べられる世の中になって欲しいと切に願います。
まずは自分がちゃんとした食べ物を選び取って生活していくこと。
私にできる小さな小さな一歩だけど、みんなの小さな一歩が大きな変化につながりますように。
Posted by あこ at 2009年08月17日 01:24
あこさん、こんにちは。
行ってこられましたか、それは貴重な経験をなさいました。
記事も拝見しましたよ。あこさんの感動がよく表れた良い記事です。
現状はとても楽観視できる様なものではありませんが、それでもなんとか未来へ向けて踏み出す人々もいます。そういう方々の努力によって「なんでも有り」のいいかげんな食品が淘汰されて欲しい。そう願っております。
Posted by 魚山人 at 2009年08月17日 16:53
魚山人さん こんにちは 以前水塩で大変お世話になった者で感謝しています 今回の美味しい野菜 良い記事に感動です 私事ですが、9月には定年を向え家業の農家を継ぐ事になりますが今ひとつ迷いが有りました 今回の記事で迷いと言うか不安が見え此れからの励みとなります 有難うございました 農家の長男として生まれた関係で少しは分かる事が有ります 有名産地の商品が必ずしも美味しい事と結びつかない事も中にはあります
背景には農産物の規格化が有りそうです 形等見た目と供給の安定が優先され、味などは
余り評価して貰えない現実です
自家用として栽培している我が家のゴボウは
香りや味は最高ですし、火の通りも早く自慢出来ますが、見た目は超最悪です こんな所
にこれから頑張って行くヒントが隠されていると思っています これからも楽しく拝読させていただきます では 又
Posted by ふくちゃん at 2009年08月18日 15:59
こんばんは。
それは楽しみですなぁ。
例えばゴボウなら最高に美味しいゴボウを作るといった具合に、何か一つの物をまずは突詰めてみるのもよい方法かもしれませんね。
「流通」は規格に厳格、と言うか規格外はほぼ商品にしませんけども、見た目よりも味を優先する人はけっこう多いですよ。
頑張って下さい。
それと本業の方ですが長い間本当にお疲れ様でした。
Posted by 魚山人 at 2009年08月18日 21:59