和菓子→羊羹

  

羊羹

羊羹(ようかん)は、饅頭と並ぶ和菓子の代名詞。
寒天で餡を固める「流し物」で、別名「あん羹」ともいいます。

羊羹という名は、中国から伝わったこの料理が元々「羊の料理」だった名残です。

羹(あつもの)、つまり羊肉のスープで汁物。今とはまったく違うものだったのです。

つまり「全然別の料理になったが、名前だけ残った」典型的な例ですね。

これが甘い物として和菓子になった理由は「精進化」によるもの。

肉食が禁じられた精進料理にて、小豆や小麦、コメなどを使って羊羹料理も姿を変えて行ったのです。

「ひつじ羹餅」という羊の内臓を蒸した料理であったものが、次第に現在の形に変化してしまったわけです。

当初は砂糖はあまり使われず、塩味が主流。砂糖を使うものは「砂糖羊羹」として分けられていたそうです。

練り羊羹 作り方

★寒天を一晩水に浸けてふやかす

★鍋(あればサワリ)に寒天と水を入れて加熱

★寒天が溶けたらグラニュー糖を加える
(寒天が完全に溶けてから砂糖を入れること)

※分量は寒天1本で糖が300gていど

★沸騰して砂糖が溶けたら一度漉す

★漉した寒天液を鍋に入れ並あんを500~600g加える

★中火で練り上げる
・火加減は泡がふつふつしている程度
・焦がさないように注意

★ヘラで少量をすくい、バットなどに流してみる

★バットに広がらず、線が描けるような粘度になれば出来上がり

★仕上げに水飴50gを加えて練り、火からおろす

★羊羹船や型に流して自然に冷ます

★完全に冷めたら両脇に包丁を入れて中敷きごと取り出す

★中敷きの両端を広げまな板におく

★適当に包丁する

※流す型に応じて固さを調節してもいいでしょう。
引き菓子用なら硬く作ります。

※並餡にかぎらず様々な材料を加える羊羹も多いです。
塩抜き梅干しの裏漉し、小倉あんなど。
【半小豆(はんしょうず)】は、白あんを混ぜたものです。