サヨリのさばき方
サヨリは板前としちゃ嬉しい魚です。
銀色に光る皮の美しさは、コハダや太刀魚と並んでなんともいえません。
造りがいのある魚ですね。 見た目だけじゃなく、味も中々品があります。 なんでもござれで料理を選びません。 刺身や小鉢、椀物、焼物、干したモノも美味い。 ただし栄養価はあまり期待できません。
旬はもちろん春。 暖かくなるにつれ値段も安くなってきます。 秋に入ると、また旨さが戻ります。
細魚、または針魚と書いてサヨリと読みますが、クチナガとかサイチって別名もあるし、大きいのをカンヌキ(間抜き・閂・貫抜)なんて呼びます。鍼の金を魚ヘンに変えた字もありますが、旁の字のごとく針の意味です。
名前の由来は諸説ありますけど、正確には判らないといってもよいでしょう。古代はヨロトとかヨリトウオと呼ばれていた事から、おおよそはその姿形に由縁があるのでしょう。
サヨリのさばき方から刺身までを紹介いたします。
サヨリのさばき方(1)水洗い
①まずウロコを落とします。
②頭から胸ビレの下まで斜めに
頭を落とします。
③ここに腹ビレがありますので、先に取っておく。
包丁で押さえて引けば取れます。
④刃を上に向けた「逆さ包丁」で腹を開く。
肛門まで直線に。
⑤包丁を使い、内臓を掻き出します。
⑥ハラワタを出したら水洗い。
腹の黒い膜は臭みの元。きれいに洗いましょう。
⑦水気を拭いて、おろしにかかります。
サヨリのおろし方
①先に尾を落としてしまいましょう。
※必須ではありません。
腹開きにはこの方が適していますけども、
尾があった方がやりやすい方はそうしてください。
②腹開きにします。
中骨の上に包丁を入れ、
下部まで一気に
向こう側は皮一枚残して切り進め
開きます。
③中骨をすき取ります。
今度は中骨の下を潜る様に包丁
包丁を骨に沿わせるように動かし
そのまま中骨を外します
④腹骨を取ります。
左から切り取ります
包丁を返して右
腹骨をすき取った状態。
⑤腹開きの完成。
さよりの腹開きが出来ました。
次のページで皮を剥いて刺身にするまでを説明します。