賄ラーメン
ラーメンは勿論元は中華そば(湯麺)ですが、いつの間にか拉麺になり、今じゃラーメンってのは完全に日本独自のものになってると言ってもいいでしょう。
おいら若い時分ラーメン大好き人間でして、店巡りなんかしたもんです。ラーメンだけでなく、麺類そのものが好物って言った方がいいかも知れません。浅草の『藪』の盛りなんぞ、ほんの二口で食っちまいましたよ。何も餓えてるからそうするんじゃなく、その方が美味いからです(笑)
日本のラーメンにゃ、本家中国の人さえ「美味い!」って言わせる程の深みと奥行きがあるんですが、ここが日本民族の何と言いますか、「器用さ」ですか、すぐにオリジナルを超えたもの創りだしちゃう。
その事は今世界的な広がり方してる「寿司屋」でもわかるんですよ。
とても日本人板前だけじゃ手が足りないんで、色んな国の方がもう何十年も前から大勢寿司職人をしてるんですがね、正直いって日本の寿司を超えるどころの話じゃありませんや。寿司だけは無理だ、ってのが業界の暗黙の了解ですわ。日本人の感覚と深い部分で密接な繋がりがあるんでしょうな寿司ってのは。おいらも海外の寿司カウンターに座ったことが何度かありますが、コメントはちょいと出来ませんね。
(近年はだいぶ変化しました。進化しています)
なんか変な方向に話がいっちゃいましたが。比較文化論なんてガラじゃありませんので、このくらいにしときます。
久々に賄いでラーメンを作ってみました。
ここんとこ沖縄そばにハマってるんですが、やっぱりラーメンもたまにゃいいもんです。
ちなみに沖縄そばってのはラーメンとよく似てますが、具になるソーキ(骨つきバラ肉)を下煮したスープをそのまま使えるって便利さがありまして、手軽に作れます。冷凍のソーキを5時間も煮込んで、そこにそのまま味をつけてしまえば出来上がりって寸法ですわ(本当は違う作り方をします。これは魚山人風簡易版)麺も最近入手しやすいし、ちょこちょこ作って食べてます。ラーメンの場合はスープは完全に別ですから少し手間ですね。ラーメンのスープ作りの参考にもなります。
→沖縄そば作りとスープ
鶏ガラ、鰹削り節、アゴ、干し椎茸、干し貝柱を中心にして、豚骨は隠し味程度にしてみました。味つけは醤油と酒と岩塩のみです。
豚骨を別の機会に煮出し、ハンマーで砕いて白濁させた白スープを冷凍保存しておいた奴を加えたのは、若い者向けのとんこつ醤油。
さらに背脂に豆板醤が入ったのは、もっと若い奴の好み。