食品の「期限」

  

賞味期限と消費期限の違い

食品には多くの場合「賞味期限」が表示されています。
よく見ると「賞味期限」だけじゃなく、「消費期限」と書かれた食品もありますが、この違いは何かご存知でしょうか。

簡単に言いますとね、
「賞味期限」=美味しく食べられる期限(いたみにくい食品)
「消費期限」=安全に食べられる期限(いたみやすい食品)

つまり「消費期限」は長期間保存ができない生鮮品や加工品が「安心して食べられる期間」を示しているのです。

多くの場合、その期間は「製造日時から5日以内」です。
この消費期限を超えた場合、安全を保証できませんという意味。

生鮮品でも野菜や果物は表示を省略しています。
こういうものは「誰が見ても鮮度が分かる」からです。
(丸売り生の生鮮品の場合。加工品は表示してあります)

一方で「賞味期限」とは比較的日持ちする食品の品質を保証する期間を表示したもので、なまものであっても傷みにくい「卵」や「牛乳」にもこちらの表示がなされています。

※卵などは冷蔵にて2週間程度
(ただし加熱調理はこれを過ぎても大丈夫)

※完全に殺菌して密封してある牛乳は開封しなければ基本的に腐ることはない。
(実際には1ヶ月が目安)※最下段参照

マイナス18度以下では変質しにくいアイスクリームや・氷、さらにほぼ変質しない砂糖や塩、それにガムなどは「賞味期限」を表示しないのが普通です。

ただし、冷凍食品などには油脂が含まれていることが多く、冷凍中にも酸化が進みますのでこちらは表示されています。また、一見完全な保存食品だと思える缶詰も、様々な理由で劣化する可能性があるので表示されます。

※缶詰の表示

3段の文字列のうちの中段が賞味期限表示で、「041010」は賞味期限が2004年10月10日であることを意味する。
缶詰ラベルの読み方 wikipedia

※缶詰は新しいものより古いほうが味が良い傾向があります

賞味期限も消費期限も製造・販売業者の自主的な判断と基準によって表示されるものであり、法で統一されたものではありません。なので、その「責任」は個々の製造・販売業者が負うことになります。しかしそれは「未開封で」「表示されている手順に従った」場合のみ責任を負いますという意味ですので、注意してください。

業者は「問題発生」を極度に嫌いますので、消費期限には「ゆとり」を持たせているのが普通です。したがって神経質にこの表示を意識する必要もありませんけども、2次3次の加工品にはやはり気を付けなければいけません。とくに人の手で加工された揚げ物などには多少神経質なくらい注意すべきです。少しでもおかしいと感じた時は口にしないことです。

多くの場合、その食品を販売する業界団体が専門の検査機関に委託して検査をするケースが大部分のようです。【理化学試験】【微生物試験】【官能試験】などですね。こうした検査結果を元に、余裕をもたせてその3分の2程度を期限に設定しているそうです。3割ほどの「ゆとり」があるということですね。

実際のところ食品はどのくらい保存できるのか

家庭用の冷凍庫なら、冷凍品でも最長3ヶ月、通常は2週間。
冷蔵庫の生鮮品は1週間程度。
※その食材によってかなり違いがあります

開けてしまった調味料
醤油、ソース、ケチャップ、マヨネーズなどはおよそ1ヶ月。
※ケッチャプ・マヨネースは0℃以下にならない場所に置くのがコツ

ヒトの口や指にいかに雑菌が多いかをしめす例があります。
「牛乳パック」ですが、パックを開いてしまったら数日しかもたないイメージが強いですよね。
しかし、開いた牛乳パックでも「触れない・口をつけない」で利用していれば、実に3週間以上腐らないのです。これは実験済みです。
しかし、手で触れたり口をつけて飲んだりすると、3~4日あたりで腐り始めるのです。

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