食材の保存→迷惑なリンゴ

  

保存に迷惑なリンゴ

りんごが有益な健康果実であることは有名。
食べていると確実にヒトの健康を補助してくれます。

この「優秀なリンゴ」のことを、「このリンゴ野郎」と呼ぶ人々がいます。

それは「食品の保存」に関わる仕事をする方々。

リンゴは特殊なエチレンガスを発生します。
このガスには「成長ホルモン」のような効果が。

例えば容器(袋でも)に入れたリンゴ。
ここにバナナやキウイと一緒にして密閉。
すると凄い早さでバナナ・キウイが熟成してしまうのです。

これは、未熟なフルーツを食べ頃にしてくれるので喜ばしいはず。
なのに何故「野郎」なのか?

野菜など、ほとんどの生鮮品は「成長が早まると腐る」からです。

この場合は成長ホルモンではなく「老化ホルモン」と言えましょう。
つまり、リンゴをそのまま冷蔵庫に入れておくと他の食材が腐るのです。

ようするにリンゴは冷蔵庫に入れてはいけないと。
もし入れる場合は必ず密閉してエチレンガスを封じ込めること。

※ジャガイモとりんごを合わせた場合、これとはまったく正反対のことが起こります。
ジャガイモは発芽するとソラニンという毒性物質が出るので良くありません。
りんごのエチレンはこの発芽を抑えてくれるのです。

※ケーキを冷蔵保存する場合もリンゴがお助け
カットしたリンゴをケーキの箱に入れておきましょう。
翌日もケーキはパサつかずにしっとり。

※フルーツの追熟にも便利です
例えば固いキウイなどと一緒にしておくのです

●りんご以外にエチレンガスが多いもの
メロン、桃、アボカド、ブロッリー

●エチレンガスに弱いもの(老化が早まるもの)
柿、キウイ、未熟なトマト、キュウリ、さやいんげん、パセリ、ブロッコリー