食材に片栗粉を打つ
食材のたんぱく質は火を入れると凝固します。
つまり固くなってしまいます。
椀の種として使う白身の魚、エビやイカ、鶏肉などもそうです。
さばいた後、即効で使うタイプの料理は固くなる心配はありません。
問題はやはりお椀のタネとして使う時。
何故かというと、下味をつけるために別煮でじっくり加熱するからです。
この作業で材料の臭みを抜きながら味を引き出します。
ではこの時に固くなるのをどうやって防ぐのか。
組織を壊すのです。縮む原因である繊維をバラバラにする。
具体的には包丁で筋を入れたり、背の方で叩いたり。
これで縮むのはあるていど防げ、凝固も緩和。
しかし、これによって旨味が流れ出てしまいやすくなる欠点が。
それと同時に汁が濁る可能性も高まる。
解決してくれるのは「デンプン」です。
粘土状に食材を包み込み、旨味の流失を防ぎます。
加熱により固まるのでそれ自体で汁が濁る心配もない。
口当たりの滑らかな葛粉や片栗粉が最適です。
別味をつける際に粉をつけて(打って)おく
仕上げの吸い地などが濁らない
これはエビ
粉を打つとは?→白身魚の吉野打ち