煮つけ
「煮つけ」とは、広い意味では煮物全般を示す言葉です。
しかし調理用語としては意外と限定的で、「魚介類や根菜類などを甘辛く濃い味に煮たもの」となります。
煮汁をほとんど残さないのも特徴ですので、汁量はひたひたが基本。
したがって浅い鍋を使い、材料が重ならぬようにします。
落し蓋だけではなく、表面に時々煮汁をすくって回しかける必要もあります。佃煮ではありませんので、煮汁を少し残しておくことも大事です。
魚はせいぜい10分程度の短い時間でサッと仕上げます。
汁量が少ないのでけっこう難しく、慣れないと焦がす心配が。
これは鍋底に笹とか竹の皮、経木などを敷いておくと防げます。
こうすると「取り出して盛る時に崩す」というリスクも減ります。
また、これ専用の「煮笊(籠)」なども売られています。
カレイの煮つけ
カレイの種類は豊富ですが、どの鰈でも煮付けに向いています。
季節にあったカレイを準備して捌いて下さい。
★ウロコを取り内蔵を出す
★霜をふる
(沸騰湯に差し水をして80度くらいにした湯を使う)
(丁寧に汚れも洗う)
★鍋にカレイを入れて酒と水を加える
(盛ったときに表になるほうが上)
(魚の表面が沈むほど入れてはいけません)
(切り身にしてある時は重ねないように注意)
★濡らした落し蓋をして煮立てる
★沸いたら火加減をして「コトコト踊る」程度を保つ
(落し蓋が持ち上がらぬほど弱火では意味がありません)
★途中で味醂を加え、醤油は3回くらいに分けて入れる
(最初から味醂・醤油も入れてから煮立ててもかまいません)
★10分ほどで煮汁が減って落し蓋が上がらなくなるので蓋をとる
★鍋を傾け、お玉で煮汁をすくい表面かけつつ照りをだしていく
★このへんで添えの野菜などを加えて、1~2分後に火を止める
★器に盛って天に針生姜や白髪ネギを
※この煮方をすると、ほどんどの場合皮が破けてしまいます
皮目に包丁で深く切り込みをしておくと、それを防げます
※ちなみに、魚のなかでカレイだけは頭を右に盛りつけます
(黒い部分を上にすればよい)
その理由はこちらの記事を
→左びらめの右かれい
下はカレイの煮付けの動画です。
参考にして下さい。