ゴボウのささがき
ササガキ切りは柳川鍋やキンピラで使用するゴボウの切り方。
薄くそいだゴボウが笹の葉に似ているから笹掻きです。
他の野菜でこの切り方をするものは、そう沢山ありません。繊維の粗いゴボウに火を入れるためのゴボウ専用切りとさえ言えましょう。なので「ごぼうのささがき」で通ります。
ゴボウは独特の土の匂いがし、食物繊維が豊富。
日本らしさの漂う野菜です。
ゴボウは香りが身上です。
なるべく泥のついたものを買ってください。
洗ってある牛蒡よりも泥つき。
手間は変わりません。
泥など洗えば簡単に落とせます。
独自の香りは皮に集中していますので、ゴボウの皮は基本的に剥いてはいけません。料理屋は見た目が大事なので皮を剥く事が多いですが、できれば皮つきで出したいと思っています。
タワシで洗うだけで充分です。そもそも皮自体が大変薄いので、タワシでさえ気をつけないと皮が剥けてしまいます。
ササガキのやり方
ゴボウを持ちやすい長さに切ります。
※あるいは切らずにそのまま水の上で、先の方からシャカシャカ切ってもかまいません。
自分のやりやすい長さにゴボウを切り、端の方に庖丁の先で切り込みを入れておきます。
間隔を細かにすれば細い笹になりますが、5ミリ幅くらいで充分でしょう。
まな板におき、庖丁を寝かせて刃を外に向け、鉛筆削りと同じ要領で切って行きます。左手で上下に転がすと楽にやれます。
慣れると数本同時にできますよ。
アクが強いので切ったらすぐに水に放す。
しかしあまり長時間水にさらすと香りが消えます。
ゴボウは煮炊きするイメージがありますが、揚げ物にしても美味しいです。油の高温で香りを封じ込めるからです。つまり油と相性がよいわけで、だからこそキンピラは最初に炒めます。(キンピラは煮物ですが)
おつまみにゴボウの唐揚げはいかがでしょうか。
キンピラ用の粗千切り(細切り)よりも、下のように二つ切りにして揚げた方が美味いです。
薄味で煮てから、揚げます。