魚おろし身の「目」
魚のカットには基本があります。
おろした魚は尾を左、頭側を右において切るのが前提。これは魚の右側面(下身)でも左側面(上身)でも同じです。
こうすると繊維に沿って切るのが容易になるからです。
煮魚にしろ焼き魚にしろ、筋を切断すれば魚料理がボロボロになりますので、筋に沿って(繊維と平行に)切ったほうがいいのですよ。
魚の左身の切り方
頭を左にして腹を下に向けた魚の左側(上身)、ここは包丁の先端を右に振ってカットしていきます。
目と包丁が平行になっています
魚の右身の切り方
右側(下身)
ここは上と反対に包丁先を左にして切ります。
画像で筋が分かると思いますが、筋目にそった「順目」に切っているわけですね。この筋の向きが魚の左右で反対になっているんです。
左右ともおかまいなしに左向きに切る職人さんをよく見かけますが、それでは筋目が「違ってくる」事になります。
注意深い方は、このサイトの寿司ネタや刺身のページで「筋と交差して切るのが基本」と書いているのに気が付き、矛盾に思うでしょう。
刺身や寿司で紹介したのはマグロやカジキ等「大物」で、細かい短冊(サク)にします。肉と同じ事ですね。ですから筋を切断する様にカットします。大きい魚は筋が口中であたるからです。
小型中型の魚は、筋にそって包丁を入れるが正解です。交差して筋を切らなければいけないほどの太い筋が無いからです。
「身応え」「歯応え」を失わない為でもあります。例えば洗いとかそぎ作りの刺身ですね。