ダシ昆布の再利用
だしガラの昆布を再利用して塩昆布を作りましょう。
料理に使う出汁昆布、だしを取った後捨てていたりしませんか。
もしそうなら大変もったいない事です。
出汁をひいたコンブはすぐに腐ります。
冷蔵(数日内に使用する場合)や冷凍保存しておいて、ヒマな時にまとめてお惣菜を作りましょう。佃煮も良いですが、普通の出汁用昆布は佃煮を作る昆布に比べ硬くて、結構時間と手間がかかります。それで今回は手早く簡単に作れる「塩こんぶ」の作り方を紹介します。
何故もったいないのか理由を少し書いておきましょう。
普段の食事では不足しがちな鉄分を始めとしたミネラル群が豊富で、しかも昆布のミネラルは消化吸収率が高い事が知られています。ビタミンも水溶性、脂溶性ともに健康野菜並みに含まれます。良質の食物繊維、フコイダン、アルギン酸も豊富です。
しかしこれ等の栄養は殆どが出汁ガラの方にあります。
つまりガラを捨てるのは昆布の栄養を捨ててしまう事なんです。
沖縄は長寿県として知られますが、栄養学的にも優れた伝統の琉球料理が理由の一つであると考えられています。その沖縄料理は「食べるコンブ」の種類が大変多いです。北海道の昆布の最大の消費地は沖縄県だともいわれます。
なにより昆布の旨味と塩味がきいた塩コンブはご飯の副菜として美味しい物。食べない手はありませんね。
※ダシガラの昆布は煮物にしても美味しいです。汁ものにする場合は他の具に動物性(肉)があると相乗効果で美味しくなりますよ。細く切って炒め物に混ぜてもよいし、和え物や酢の物にも使えます。
昆布の旬は夏。これから8月にかけて最盛期を迎えます。
ですが、目にする商品は乾燥物が殆どですんで、旬と言われても内地者にはいまいちピンと来ませんけども。ご存知の様に昆布は北海道沿岸が国内での生産地になりまして、天然と養殖があります。マコンブ、リシリコンブ、オニコンブ(ラウスコンブ)の三種が料理屋で使う代表的な高級コンブですが、もっとも一般的な昆布は日高昆布で、価格も手頃で味も良いですね。普通家庭で使う昆布はほとんどこれになると思います。ですんで、日高で作ってみました。
簡単 塩コンブの作り方
出汁をとった後のコンブを約3センチ幅になる様に揃えます。
それを小口から千切りにします。
そのまま小口からスライスしますと、下まで切れず、スダレ状になったりしますので、下のように丸めてから切ると良いですよ。
丸める様に2つ3つに折る
そしてスライス
この後、鍋に移して酢醤油を加え、落し蓋をして煮詰めていくんですが、ここでは手早く出来る電子レンジを使う方法を紹介します。
切ったコンブを容器に入れて
ヒタヒタに調味液をはります。
調味液の例
米酢1 醤油0・5~1 味醂、酒少々(水でもいいです)
※辛くなるので最初醤油は減らし、様子を見ながら加減したほうが良いです
これにラップをしてレンジにかけます。
量やレンジ出力にもよりますが、時間は3~5分くらい。
焦げつきには注意して下さいね。
汁が無くなれば出来上がり。
汁を昆布が「吸った」状態です。
長めに保存するなら、この後弱火で煎って水分を飛ばしておいた方がよいですね。
時間があれば煮て作りましょう
昆布は角型の色紙切りにします。
頑丈な鍋を使い、昆布がかぶるくらいの水、昆布と同じ量の醤油、その2割くらいの酢を入れて弱火で1時間くらい煮ていきます。汁がなくなりますので、少し水を足しながら。汁が無くなれば完成。
かつお節削りのだしガラ再利用
だしに使った削り節もまだまだ旨味が残っています。
保存食に変身させましょう。
まず水分を乾燥させる必要があります。
思い切り天気が良ければザルに広げて外に出せば半日で乾燥。
でもレンジなら2~3分で乾燥できます。
そいつをすり鉢で細かく擂れば粉カツオに。
それを上の塩昆布にまぶしますと「おかか昆布」になります。
乾燥削り節にしょう油、塩を加えてさらにレンジで2分加熱、それにゴマをまぶしてさらに1分加熱すれば「ふりかけ」に。
梅肉にミリン・酒しょう油を加え一煮立ちさせたのを裏漉した「梅しょう油」で乾燥削り節に味を付ければこれはご飯にぴったり。お茶漬けやオニギリの具にも最高です。
これはフードプロセッサーにかけたあと、塩・醤油で煎ったもの(好みで砂糖など甘味を)
湿り気が無いほうがよければ、完全に乾燥させてしまうといいですね。
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