青柳
アオヤギと赤貝は好みが分かれる鮨種です。
職人やってる感想としては、ヤギの方にそれが顕著だと思います。
つまり、好きな人は大好き、嫌いな人は大嫌いってわけ。
独特の香りがありますので、これを臭いと思うか、良い匂いと感じるか分かれるのです。
よく見かけますが、自分が好きだからと、人に無理強いしてはいけませんよ。特に子供に対しては禁物です。
それは可能性を潰す行為ですんでね。
将来食べてるはずの物を、食べられなくしてしまいます。
青柳って貝は主に関東人に好まれます。
特に江戸っ子はこの貝に目がない人が多いです。
鮨屋に来れば食わずに帰れないって奴ですな。
座るなり、
「青柳!」
へいへいっ分かりやした(~_~;) って感じ (笑)
青柳の握り寿司
江戸前寿司の定番の一つと言えましょう。
すし屋とは切っても切れない縁を持つ青柳。
それもそのはず。
ご存知でしょうが、ヤギの本名は【バカガイ/馬鹿貝】
この名前にウンザリした寿司職人達が「青柳」なる品の良い名に変えたのです。だってお品書きに「馬鹿ガイ」って書けんでしょう。客から怒られちまう(笑)
そもそもなんで「バカガイ」なる名が付いたのか。
諸説あります。
●大量に獲れる事から、馬鹿に(の様に)とれるの意
●馬加(まくわり)で沢山とれたから、音読みでバカ
※馬加=幕張
●オレンジ色の舌(足)がだらしなくべろんとしてしまりのない様子から
しかしね、古書の『食物知新』にある、
「殻が薄く破れやすい貝、しかるに破家蛤なり」みたいな記述。
これがおそらく正しいのではないかという気がします。
確かめようのないことですけどね。
江戸時代、バカガイは浦安産が最高とされ、浦安沖から三枚洲で獲れたバカガイは大変珍重されていました。これを商った商人は蔵が立つほど儲けたとか。
ところが先に書いた様に、すし屋とか料理屋ではこの名じゃ具合が悪い。おりしも上総国市原郡青柳(千葉県市原市青柳)のバカガイが大変にモノが良い。ってんで、すし屋達が「青柳」って名で呼び始めたという具合です。
現在の青柳ではバカガイ生産はなし。
主な産地は千葉の富津です。
正確には上の画像「剥き身」の事を青柳と呼ぶらしいんですが(殻付きの丸は馬鹿貝)、どっちみち「バカガイ」と呼ぶ人間はいませんので、どうでもいいこってす。
オレンジ色の舌(正確には足)でぴょんぴょん飛び跳ねる元気モノのくせに、この貝はやたら弱いし、殻も薄く割れ易い。
酸欠に極端に弱いので砂抜きのできない貝でもあります。
(最近は砂抜きをした青柳があるそうな)
剥いて洗うしかない。
ですから、
殻付きの姿で流通する事はなく、産地で剥かれて加工されます。
このようなヒモ付にしてすし屋等に出荷します。
(ワタは掃除されていませんし、砂をかんでます。上の富津産アオヤギを参照)
舌切り
大きさが足りなかったり、ヒモが切れたりしたものは舌(足)だけに。これが「舌切り」です。
画像元
小柱
貝柱も別に選り分けます。
寿司だけじゃなく、かき揚げ等に使う、いわゆる「小柱」とはアオヤギの貝柱を指します。
握りの極意は自分の若い衆にも伝えられません。
ケチだからってんじゃなく、言葉に出来ないからです。
おいらの考えではヤギは特に高度なテクニックが必要です。
下記リンクの「青柳の開き方」に書いてるんですが、ヤギを握る時はヒモを折り畳む工程があります。
寿司ネタにはね、「柔く扱うもの」と、そうではないものがあります。
ヤギは丁寧に握る必要があります。
ネタが損傷するからではなく、形を失うからですけどね。
握りの極意は「メリハリ」です。
肩や腕に力を入れない。
だが手首と握力を利かせる。
フニャフニャでは駄目だし、オニギリ圧でも駄目。
返しと押さえがパチンとしてなきゃいけません。
このパチンのタイミングが柔ネタの場合ずれるんです。
「仕上げ締め」でなきゃいけない。
それまでパチンはご法度。
いや、こりゃ失礼(~_~;)
何を書いてんだか分かりませんなこんなモン(笑)
ネットを通じて読者の皆さんのPCからニュッと手を出し、
「さあ、召し上がれぃ!」
そんなドラエモンみたいな真似ができればねぇ~ (^^)
アオヤギの握り
青柳のさばき方→
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お疲れ様で-す!
浜ッ子だってヤギゎ大好きなんだってのよ!ルッセーよ~ヤギに関しちゃ俺ゎ(笑)
ところで先に質問がありまする。blogにゃ2枚の握り画像が掲載されてっけど 2枚目の画像と最後の画像ゎ
どっちも爺が握ったモンすかぁ? 最後の画像ゎ恐らく爺の握りだろうが 2カン並んでる握りも爺の握り?
なんでルッセーかッツーと そりゃ大好きだから(笑)
あのね
鮨屋の格ってのゎ間違いなく『鮪』だ
そんで嗜好を決めるのが
『コハダや穴子』の類
んじゃ『ヤギ』ゎ…
鮨調理師としてのセンス以外の何物でもネェ!
仕込みと仕入れにまずセンスが現れる。今の時代ゎやはり北海道産だろうね 悲しいかな…身肉が厚く食感命なヤギゎ
んで仕込み面でゎやたらと生っぽいヤギを提供する店が増えた…
わかってネェんだよ!ヤギの旨さをね。ヤギの加熱加減ゎかなりの修業が必要なんすよ
最近ゎサッとアオッたヤギに海苔帯付けて提供する店が増えたように感じるが ヤギファンにゎ迷惑な仕事だし なってネェよ そんなもん!
爺blogの最後にある画像の握りが綺麗だ コマタのキレ上がった鮨!俺的にゎも少しシャリが大きいほうがバランス的に嬉しいがね(笑)
テクスチュア-を最も必要とされるネタがヤギ。
爺の言おうとする握り方ゎ痛いほど理解出来ますぜ!
そりゃモチ教えらんネェが もしかしたら『オニギリ』←これヒントかもね! オニギリん中に入る具をツブさずに握る感覚が ヤギ握りのコツかも!
『ギュッ』でなく『クッ』っと決める。失礼。俺も何言ってんだか(ノд<。)゜。
(笑)
ちなみに俺ゎ『馬加』説信者だよ(笑)
ヤギに蝦蛄
車エビにヅケ
ヤベェ!酒!日本酒クレッ!
東北泉の大吟醸が品評会で金賞を受賞したらしい
若い杜氏サンおめでとうだ!
(笑)
確かに美味い!
もう訳ワカラン コメになっちまったm(__)m申し訳ネェ
あ゛
江戸前産の蝦蛄
これリクします!
最近 柴漁港もぼちぼち始めたし漁。
しかし笑うな
小柴産の蝦蛄が10匹入って\650なのに三重産蝦蛄ゎ
\1600…
有り得ネェ(-.-)
ヤギゎ水管の先っぽが ほんのり赤みがかった時がイイ
また訳ワカランなこりゃ(笑)
とにかくだ
タレント議員よか日本代表に
投票しろって話!
ん( ̄‥ ̄;
それも違うな…
寝る(-.-)Zzz
楽しい一時なんだよ
爺blogへのコメゎね
オヤスミナサイ爺
Posted by 鯔次郎† at 2010年06月25日 02:23
どうもお疲れ様!!本田君♪。。いやゴメン、鯔ちゃんダッタ(^^;)/
いろいろ細かいご指摘。さすが鯔次郎(笑)
確かにおいらが握ったのは後の画像のやつだけ。
シャコねぇ。
当たり外れが極端なネタだ。
鮨とは関係ないけど、シャコの一番旨い食い方はね、
『浜汁』と『挽揚げ』、これに尽きる。
別モンだね、味わいが。
たぶん板前の多くは食べた事ないと思いますよ。漁師料理だから。
ヤギの仕込み。
湯潜りの甘さ。
その通りですな。
「角の折れたヤギは客に出せねぇ」
おいらは若いのにそう教えています。
Posted by 魚山人 at 2010年06月25日 06:22
お疲れ様でございました!岡田監督m(__)m…
あ゛
爺だった♪←シカエシ(笑)
昨日コメした後 結局さ 日本代表の試合を見ちまいまして 疲労困憊 寝不足最前線な俺( -"-)
ッカシ 化けたネェ~日本代表ゎ
マスコミゎタレント揃いとかヌカシてんが違うよね ありゃ今まで見たことネェようなTEAM力でもぎ取った3点だ!パラグアイ戦ゎ見れネェが 是非ヤツらにゃ良い戦いをしてもらいたいもんす!
昨日のコメで書き忘れた
爺んとこにゃドラエモンが居ると聞く。彼なら出来んぢゃね?パソから手ぇ出して
『ホレッ ヤギ握り!』って(笑)
蝦蛄の『浜汁』に『挽揚げ』了解(`▽´ゞ
宿題として勉強しときます参考になりますm(__)m
本田君
次戦が試金石だね
スター出現なんて期待もなんもネェが 彼なら日本人が亡くした何かを思い起こさせることが可能かもしれネェ!
『角のないヤギ』から
『角を見せるヤギ』を取り戻すためにも『技術』!
これを披露してもらいたいッスよ!下手すりゃ生のヤギをワタ抜いて そのまんま海苔帯して握る馬鹿店が あっかんね…
以上
にわかサッカーファンの愚痴
ならびに
疲れと眠気と戦いながら
携帯パチパチしてるバカオヤジのコメでした。
些か自分自身に呆れますよコメしながらね(泣)
今日ゎ絶対寝てやる!
ォヤスミ爺
Posted by 鯔次郎† at 2010年06月26日 01:25
おつかれ様でした。鯔さん。
ある程度は仕方ないんだろうが、
度を越した「お祭り騒ぎ」が始った。
マスコミも「悪い癖」が出始めたね。
ネットにも「キチガイ」が多数出現してる。
ブログなどは開放系なんで、
狂人と思われるモンが沢山来る。
ヤレヤレだ(笑)
「普通で当たり前の記事を書いて何が面白い」
って事で、今日も新しい記事をアップしました。
日本中キ印なら、おいらもキ印か(笑)
そういうわけで、拓郎の「ひらひら」だ。
「馬鹿」ガイの次は「ヒラヒラ」
聴いてみ。
Posted by 魚山人 at 2010年06月26日 09:02