鰯料理を酒肴に冷酒を①<
イワシの料理でも紹介しましょうかね。
と言っても料理なんてご大層なモンではなく、ただの酒の肴にすぎませんけども、そのぶん難しい技法は要りません、兄ちゃんやお父っつぁんでも作れる簡単なイワシ料理にしましょうか。
夏の異常な暑さで今年の秋はサンマが不調みたいですね。でも良くしたもんで、何故か春からのイワシ漁が好調。
ウルメやカタクチはともかく、マイワシの漁獲量は年々減少の一途でして、丸々肥えたナナツボシ(真イワシ)の大物「大羽イワシ」は近年とんとご無沙汰してました。
※大羽イワシ
マイワシは成長度合いで名を変える出世魚の一つ。大羽イワシとは違う種類のイワシではなく、同じマイワシが大きくなったものです。
小さい「タツクチ」から小羽鰯~小中羽鰯~中羽鰯~にたり鰯、そして20センチ以上の大きさになったマイワシを大羽鰯と呼びます。「金太郎鰯」とかね。真鰯は2年で成熟しますが寿命は8年くらい。
ところが今年は梅雨頃からの“入梅イワシ”が絶好調、それこそ金太郎(京都辺のマイワシの呼び方)の名に相応しいプリプリのマイワシが西の方から順に揚がり始めてました。そして鰯漁のピークである晩夏に向けて日本一のイワシ漁港である千葉の銚子漁港でもいいアンバイのようです。
イワシは最盛期に年間400万トンもの漁獲量がありましたが、90年代から激減してまして、ひどい年にはたったの1万トンという場合すらあります。なぜそんなに変化があるのは学者にも分からないそうですが、どうもメインの群はアメリカの西海岸に引っ越した感じですね。
ともかく、久々に良いイワシが値段も安く、今年はイワシの食べ時(^^)
鰯の刺身
青魚の脂についてはもう説明不要でしょう。同じアブラでもまるで「仙人の不老長寿薬」みたいなアブラです。
丸々肥えたイワシ。
これだけ太いと塩焼きでも旨いですよね。
身質も締まっていてよいです。
※赤矢印の部分。こうやって切れ込みを入れておくと、簡単に皮を手で剥けます。
皮を剥くとこの脂。
刺身も良いですなぁ。
詳しくは→イワシのさばき方と刺身の作り方
では次のページにて一風変ったイワシの肴を紹介致します。
イワシ料理というよりあくまでも酒のための酒肴です →