アワビの蒸煮
アワビは昔から縁起の良い貝とされ、神事に使う熨斗鮑がその代表。
高級食材とされますが、地方により安く入手できる人もいる事でしょう。
アワビを手に入れた方はおせち料理に加えてみましょう。
アワビとよく似たトコブシとの見分け方は、背中にある呼吸用の穴の数です。
この穴の数がアワビは4~5個、トコブシは6~9個あります。
アワビを煮るポイントは貝の身の特徴にあります
。
生の刺身ではコリコリ硬く、火を入れると柔らかくなりますが、10分以上加熱すれば固くなります。そして3時間ほど加熱を続けるとまた柔らかに。
つまり7~8分だけさっと煮る「瞬間煮」か、長時間加熱を続ける方法を使えば、柔らかな煮アワビができるという事になります。
瞬間煮では中心まで味を浸透させるのは無理があり、このやり方は料理店向けの特殊な方法ですので、じっくり長時間煮る方をおすすめします。
※貝は必ず生きたものを使うこと
アワビの蒸煮 作り方
蒸煮とはいっても煮物です。
汁の上にザルを入れてフタをして蒸すんですが、ザルは使わなくてもできます。
① アワビは洗って柱を切っておく
貝殻もタワシできれいに洗う
→アワビのさばき方
② 大きな鍋にアワビの10倍くらいの水を入れる
酒をその1割くらい、薄口しょう油を少量
③ 昆布を敷き上にアワビをのせて鍋に
(適当なザルがあればその上に乗せてザルごと)
※アワビは殻に戻し、殻ごと入れる。身を上向きに
④ 火を入れて沸かす
⑤ 沸騰したら中火の弱火にして4~5時間煮る
⑥ 汁がほとんど無くなれば完成です
非常に柔らかい煮アワビができますよ
豪華で縁起のよいものですから一の重に盛ってもかまいませんが、肴として二の重に、煮物として三の重に詰める事もできます。料理内容によって盛り方を考えて下さい。