まぐろ握りsushi 2011
正月にマグロの寿司を喰う。
その理由を正確に説明するのは難しい。
世の中ってなぁ、相も変わらず「軽い」。
うんざりして投げ出したくなるほど軽い。
縁を切りたくなるほどに軽い。
「ふざんけんじゃねえや、ばかやろう」、と、
怒鳴りだしたくなるほど軽い。
だがそれを言ったら最後。皆が眉をひそめ「偏屈だこの人。ウザイ。」ってな具合で、電車ん中に浮浪者が入り込んだ様相をたくす。
ササッと人々は引いて行き、輪の様な空間ができる。おいらは偏屈の1種なんで、このブログもいつかはそうなるでしょう。
馬鹿じゃなぁ~い、あの板前さん。。。
ですけどね、
「それがどうしたってんだ、この!
トントンチキのヒョウロクダマの玉ナシヤロウ
おとといきやがれってんだ」 (新年早々何を怒ってんだか 笑)
まあ疲れぬ様に、楽な生き方をすればよろしい。
ジワジワとその「ツケ」を払わされるまでね。
今現在、給料は下げられ、人減らしのせいで仕事内容は過酷さを増し、もはや限界に近い、まるで「奴隷」のような労働を強いられて悲鳴をあげてる日本人も多いと存じますが、なぁ~に、そんなもんじゃねぇ。本番はこれからですよ。
数十年の間「真面目さ」を無視し続けて来たツケはそんな生易しいもんじゃ済まないでしょうな。地獄はこれからです。
休暇で戻った娘のマル子と話をしてて何気なく「おまえさんは5年前とちっとも変らないなあ」と言うと、「それって進歩が無いって事? じゃあ聞くけど日本は私が書いていた5年前から何か進歩したの」。
そういえば彼女はリーマンショックのずっと前から日本が「真冬」のような状況になるという事を何度も書いていました。そのブログに深くインスパイアされておいらもブログを書き始めたんでした。
進化うんぬんはそういう意味合いで口にしたのではなく、「マル子」や「魚山人」はサザエさん的に進化というか時間の流れを止めた方が良いのだって話からですけどね。時系列は現代人の時間速度には逆にマイナスだって話題です。
【日本人が「気軽に」失って来たもの】
失くしてしまったらもう取り戻せないという事に気がつかないもの。
それでもなお日本人の目が開く様子は皆無。
底の知れぬボンクラぶりを発揮する行政府。
己に打ち克つ克己を見失い他人を責めるしか能が無い国民。
おいらは神棚に手をあわせ、しめ縄を睨みます。
日本の現状を想うとハラワタが煮えくり返る。
しかしおいらも日本人の一人。つまり現状に責任がある。
「申し訳ございません」と神に詫びるしかない。
そして日本人のアイデンティティになろうとしてるコイツを握る。
マグロの握り寿司です。
赤身に、
中トロ
おいらは時々海外に出ます。
観光するわけではないので、外国人の実生活をよく見て来ます。
日本のニュースはあまり見なくなったが、海外のはチェックもします。
はっきり言ってマグロ漁はかなり危機的な状況だと感じます。
世界の趨勢は確実に「マグロ保護」に傾いている。
日本人の暮らしに深く深く浸透してる「マグロ食」は瀬戸際に立っていると見てもいい。マグロに対する見方そのものが日本人と外国人では異様なほどに乖離しているんですよ。
欧米人の文化的ルーツ「ギリシャ・ローマ」の頃から地中海ではマグロ漁をしておりますが、これはマグロの「肉」よりも「魚醤(ガムル)」とか、卵巣で作る「カラスミ(ボッタルガ)」が目的。肉はせいぜいステーキ。日本はそれと異なるマグロ食文化を育んでいます。
ガイジンさんに理解できるようにマグロ食を説明する言葉は無い。
何故我々がこれほどマグロを好むのか、それを伝える事ができんのです。しかし言葉の代わりに「寿司」という文化で説明できた。完全ではないが。
しかし皮肉なことに海外の「sushiブーム」「日本食ブーム」がマグロ食の存続を危機に追い込んでしまっているんですよ。昔は「刺身」を食わなかった中国でさえ、それが始まってしまった。
このペースで消費が拡大すれば、さらにマグロの乱獲は必至。これでは「マグロ保護」の声は消えません。
そのうちマグロを食べる人は「煙草を吸う人」と同じ扱いになるでしょう。
ですが、海外で日本食ブームが起きた責任の大部分は日本人によるものです。したがってこの問題の主導権も日本が握り、決着に導かなかきゃいけません。
「中国の10億人がマグロを食べたらどうなる」
「ガイジンはマグロを食うな」
これはクソガキの発想で話になりません。
こういうさもしい考え方は誇りの欠片もないし、醜い。
タバコの二の舞にならぬ方法は一つしかありません。
「完全養殖」です。
マグロは1度の産卵で数十万個の卵を産みますが、これが海で成魚に成長する確率ときたら信じられないほど低い。ゼロに近い確率です。
現在のマグロ養殖は「蓄養」と言って、この貴重なマグロの稚魚を大量に捕獲してそれを大きくしている訳ですから、養殖にも先は無いのです。
この状況を日本は黙って見ていたわけではありません。
近畿大学水産研究所が世界で初めてクロマグロの完全養殖に成功したのが2002年。これは人工孵化でサイクルさせるので、天然のマグロにタッチする必要がありません。だから「完全」養殖なのです。
そして2005年には東京海洋大学の吉崎氏達が「サバにマグロを産ませる研究」を開始。すでにヤマメにニジマスの卵や精子を作らせる事には成功しており、技術的な壁は越えた様です。この技術は遺伝子操作ではないので、サバに産ませたマグロを自然の海に放流する事さえできるといいます。
ここまで書いてもやはり、「なぜ正月にマグロの鮨を食うのか」をうまく伝える言語能力も文章力もおいらにゃ無いようです。意味の分からぬ記事を申し訳ありません。
お詫びにマグロの鮨を握りますんでどうぞ食っておくんなさい。
良いメジを貰いましたんで、縄文人になったつもりでまずめじまぐろから行きましょう。商売用じゃねぇんで、ドカーンと大きくネタを切り
へい、どうぞ。
テンパの赤身と合わせて食ってみてくだせぇな。
形が悪い?
鮪のすしってのを分かちゃいませんな、そりゃ。
いらねぇってんなら、おいらが食います。
メジもいいが、しかしやっぱりシビ(近海本まぐろ)でしょう。
「おう、お客さん用のヅケ持って来い」
「何に使うのかって?」
「ブログの読者さんに食ってもらうのよ」
「ケチケチすんじゃねえ、早く出せこのやろう!」
おいらが一番好きなヅケです。
湯霜(表面だけ湯通し)にして漬けてあります。
さあ、とっとと食って下さい。
ぼけ~っとしてるとね、
せっかく握った鮨が乾いちまうよ!日本人!!
2011/正月