簡単な恵方巻の巻き方

  

失敗しない恵方巻きの巻き方

節分の恵方巻き。やはり出来合いの商品を購入される方が多いとは思いますけども、巻き寿司というのは驚くほど簡単に、しかも手早く作れる料理なので、やったことのない方は1回ご自分で巻いてみるといいですよ。



「巻くのは簡単でも準備が大変そう」と思ってらっしゃる人もいるでしょうが、少し面倒なのは「すし飯」の用意くらいのもので、それにしたって普通に炊飯器で炊いてすし酢をかけて混ぜるだけのこと。

すし飯を混ぜる大きな桶も、無ければないで何かを代用にすればいいんです。それなりの形をしていれば材質などなんでも構いません。「やや大きめで水が漏れない構造」であればそれでいいのです。

家中を探せば必ず見つかりますし、よく洗って使えば問題ありません。もし何もないというのでしたらコメを炊いた炊飯釜の中で混ぜればいいだけです。


すし飯の作り方

もちろん寿司専用の飯台があった方が良いに決っているんですが、しかし「それが無ければ作ることが出来ない」というわけではありませんと。そういうことです。つまり道具が無いからと諦める必要はないんですよ。気軽にできますし、やってみるとその簡単さに吃驚するでしょう。

初めて巻く人でも巻ける簡単恵方巻き

通常の巻き方は以下で紹介しております。巻き方は恵方巻きとまったく同じですので参考にして下さい。

今回は、どうしてもうまく出来ないという人向けに、失敗のない方法を紹介しようと思います。とはいえ最近多い「押すだけ・入れるだけ」みたいな巻き寿司便利道具を使うわけではありません。やはりアレはチョットね。専門的なことは書きませんが、やはりマキスを使わないと雰囲気ってモンがありませんし。

さて、慣れない方が寿司を作ろうとする時に、最初に「駄目だこりゃ」と感じてしまうのは《すし飯が手や海苔やそこら辺にバラバラ引っ付いてどうにもならない》場面だと思われます。

手にも広げたノリにもマキスにもまな板にもシャリがベタベタ。ごはん粒だらけになり、海苔巻きどころの話ではなくなる。

これを防ぐために、「右にすし飯の桶を置き、その左に手水の容器、その左に布巾、中央にマキス」という配置にし、まず手をよく洗い、すし飯を触る前に手水と布巾を頻繁に使い、ご飯の粘りが手に移らない様にするわけですが、やはり「慣れ」というのがありますからね。最初から上手くはいかないかも知れません。

生徒さんなどに教えております時に感じるのは、「すし飯を海苔にのせて広げる段階でミスが多発する」ということです。

すし飯を広げようと悪戦苦闘するうちに、海苔が破けてしまったり、マキスがずれてしまったり、ごはん粒がはみ出してマキスがベトベトになり、そんなこんなでもう巻き寿司どころの話ではなくなるんですよ。

コツと言いましても、こういうのは慣れですから、ある程度経験を積まないとどうにもなるもんじゃありません。

経験を積めと言ったって、年に一度節分に恵方巻きを作ろうという未経験の人に、そんな経験など積めるわけもありません。

そこで「海苔にシャリをのせる過程をカット」することにしました。「のせて広げる」ではなく、「かぶせて巻く」です。

恵方巻きを作るには太巻き用の全型海苔が必要です。
こういうモノです。

このような包装袋は全型海苔のサイズに合わせた大きさですので、巻海苔のサイズに合わせてカットするのが簡単です。

そして湿気を防ぐため非常にツルツルした仕上げになっていますから、寿司めしが貼り付いたりせず広げやすいのです。

(海苔の袋が無い場合は、マキスを広げてきっちりラップをし、それを上の袋のように使うといいでしょう。巻き込み用には別のマキスを使用しますので、2つ必要になります。)

簡単恵方巻きの手順

このように角を切り開いておきましょう。

左の小さいのは「ハーフサイズ恵方巻き」用で、丁度半分にしたものです。

準備が整ったら、一本分のすし飯(120~150g、お好みで調整)を2つに分け、ふんわりと丸めておきます。握りこんで締めてはいけません。あとは動画をご覧になってください。

★海苔の袋を使う場合、裏側(内側)を表にして、すし飯をのせて下さい。商品(海苔)が触れている面ですし、清潔だからです。それでも雑菌などが心配な方は、アルコール系殺菌剤などで消毒してから使うといいでしょう。

★通常の巻き方はタネを中央に置いて「のりしろ」まで一気に巻きますが、「かぶせ巻き」の場合は下から3センチほど上に具を並べ、下3センチの余白をタネにかぶせるようにして、そこを中心にクルクル向こうまで巻いていくのです。こうする事で芯が中央になります。

巻き込みですからこのような形になります

普通の太巻きと違い、「の」の字の様な海苔の模様が入ります。これは縁起が良い文字ですから『ノの字巻き』という細工寿司があるくらいですし、そもそも家庭で食べるものですから模様など気にならないと思います。

上の手順で巻けば、芯がずれる事もなく中央になりますから見た目もそう悪くはありません。

そもそも恵方巻はカットせずに食べるものですし。のの字も気になりません。

※紹介してる巻き物は記事用に作ったので、タネが最小限しか入っていません。恵方巻きを作られる場合は七種のタネを入れて下さい。太巻き寿司の具をメインに、さっと湯に通した三つ葉などを加えると良いでしょう。

★ハーフサイズは所謂「サラダ巻き」と同じで、全型海苔を半分に切った「細巻き・手巻き用の海苔」を使い、縦に置いて巻きます。これも慣れない方は袋を切ったものやラップを使い、すし飯を先に広げる「かぶせ巻き」にすると失敗することなく巻けるでしょう。

恵方巻きは「まるかぶり寿司」ですから、切らずに(縁が切れるのはよくないので)一本全部を何も喋らずに(福が逃げるので)食べます。

立春の節分にすっかりお馴染みになった恵方巻き。一般的になったのは1990年代からです。 大阪で幕末から明治にこのような習慣があったとも云われますが、1977年に海苔問屋の組合が復活させるまでは廃れていたとか。コンビニの展開で全国に広まったのは近年のことです。

節分は厄払いですので、その年の恵方を向いて七福神にちなんだ七つの具を巻いた海苔巻きを食べるという事になります。※恵方(歳徳神の在する方位で年によって変わる)

旬や季節感が消えていく現在、こういう季節のものが増えるのはいい事だと思います。

細巻きの巻き方

細巻き寿司といえば、鉄火巻き、かっぱ巻き、干瓢巻きなどが代表ですが、タクアンとか納豆、梅しそ、山ゴボウ、まぐろオチで作るネギトロ、白身魚や光物の切れ端、イカ、エビ、ウニ、イクラ、マヨネーズで和えたサラダ系、とにかくどんなものでもネタにすることができます。

巻き方の詳しい説明はこちらをご覧ください。

下は細巻きを作っている動画です。

細巻の巻き方動画

花巻とは

花巻は、細巻きを三角形に仕上げたものを6つに切り分け、花弁のように組み合わせたものです。いわゆる『飾り巻き』 巻き方の手順自体は細巻きとまったく同じですので、細工巻きとまでいきませんけども、そのぶん簡単に出来ますし、細工寿司の基本形とも言える巻き物です。

①は巻き終わりに正三角形にして仕上げたもの。
直線的な見映えになりますから、盛込みなどに向いています。


②は嘴状、あるいは涙型に仕上げたもの。
尖端が鋭角になり、花弁側は丸くなります。
可愛い見映えになりますね。


③は普通の細巻きを切り方と並べ方によって花弁に見せたもの。
斜めにカットすることで切り口を強調します。

普通に並べれば「竹」のようにも見えます。

※花巻きで使用しているキュウリはモロキュウリです

※巻き物切りに使っている包丁はグローバルスライサーです。

使いやすい万能包丁
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