鳥貝のさばき方
鳥貝って名は、剥いた可食部分の足(軟体部位)の形が烏帽子に似ているからそう呼ばれ始めたそうです。確かに似てますよね、あの武士が元服の時に被る帽子です。ほかに、鳥肉の味に似てるとか、鶏冠や嘴の形からだとかの話もあります。
あまり生命力の強い貝ではありませんので、アオヤギと同じく産地で剥いて、開き加工にしたものが流通のほとんどを占めます。
時々殻付きの活鳥貝が入荷する事もありますので、参考にさばき方を紹介しておきましょう。
トリガイのさばき方
殻の剥き方などはこのページを参考に
石垣貝のさばき方→
剥いたらすぐに氷水に放ち「色止め」します。
トリガイだけの注意点は、食べる部分の足(オハグロとも言う)を洗うときです。簡単に黒い色が取れてしまいますので、出来るだけ水洗いしてはいけません。
トリガイ独特の色が落ちて白くなったら何の貝だか判らなくなり値打ちが無くなりますし、味もおかしくなる。このあと氷水から出してから開くまでずっと、この点に注意して扱いましょう。くれぐれも水道水で洗い流したりしない様に。
まな板に直接置いてさばくと色落ちしますので、ご覧のようにアルミホイルを敷いたり、あるいはがラス板・アクリル板などの上で開きます。
開き方自体は簡単です。
青柳や石垣貝と同じ要領で舌を中央から開いてワタを落とすだけ。
青柳のさばき方→
開いて掃除をしたら、塩を入れた氷水に放ち軽く汚れを落とす。
水切りすれば完成です。
氷水にしばらく浸けておくと下の画像のように身がしまってシャキっとなります。
青柳と同じく軽くボイルしてやれば簡単に身が立ちますが、それでは生トリ特有の味わいがなくなります。ボイル開きの奴と同じになってしまい生の意味がありません。多少面倒ですが、色落ちに注意しながらさばいて生トリ独特の食感を生かしましょう。