ツブ貝バイ貝のさばき方
マツブ貝の旬は冬。
マツブの身はコリコリして刺身や寿司ネタなどで美味しいものです。「冬場のアワビ」といった感じでしょうか。
マツブを捌く手順、刺身にするまでを紹介します。
「つぶ」と呼ぶのはヒメエゾボラやエゾバイ、「ばい」と呼ぶのはエッチュウバイなどで種類は非常に多いんですけど、ツブ貝とバイ貝のさばき方は殆ど同じです。もっとも、バイ貝は煮物などにすることが多くなりますが。
回転寿司なんかでよくお目にかかる、冷凍モンのツブ貝ってのがありますが、あれはエゾバイ科の貝でして、種類が多くてワケがわかんねぇんで、市場じゃ、バイ、マツブ、シロツブの三種で大別してます。
ツブの代表が、ヒメエゾボラなんですけど、単にマツブって呼んでます。
ツブは巻き貝の代表で古代から妙薬として用いられ、不老長寿のシンボルでした。現代の栄養学でも栄養バランスの良さが実証されてます。
貝は大きく分けて、二枚貝と巻き貝に分類されてます。ハマグリ、アサリ、赤貝なんかが二枚貝。サザエの類が巻き貝ですね。
アワビも巻き貝ってのはなんとなく分かるんですが、どう見ても二枚貝にしか見えないミル貝やホタテ貝も巻き貝ってのはよく解かりません。面白いですが、我々が関心があるのは美味いかどうかだけです。
マツブ貝のさばき方
マツブをさばく時はこの様な物を用意します。
貝殻を使わない時はハンマーで割ります。
貝殻を使う場合は先端の尖ったキリ状の物で穴を開けます。
ドライバーだろうが釘だろうが何でもかまいません。
(目打ちとか鉄筋建築用の道具が理想)
このあたりに穴を開けます。ハンマーで打ち込むと簡単。
身をひっぱり出します。
縦に切り目を入れまして
身を開き、余計な部分を除いたら水洗いします。
塩をつけてタワシでゴシゴシやれば、ヌメリと黒い部分が取れます。
(もし真っ白にしたい場合は酢洗いします)
※マツブの内臓(アブラ)には軽い毒があり、多く食べると酔っ払った様になります。それでマツブの別名は「眠りつぶ」
内臓はやめておきましょう。食べられないわけではありませんが、リスクがあります。
ツブ貝の刺身
先ほどの中央の切り口から左右に開いて、広げてから切ります。
庖丁を小刻みにジグザクに動かす「小波切り」にします。
(難しいようなら真っ直ぐ切ってもかまいません)
小波切り→
お好きな様に盛り付けてくだされば、マツブ貝刺身の出来上がり。
コリコリしてとても美味しいですよ。
巻き貝
これはシロツブ(越中バイ)を加熱調理してるとこ。
こいつはシッタカ(尻高)
貝ってのは一言で表現すれば、人間って生き物が遺伝的に体の奥底から求める食物です。その栄養バランスには驚きですよ。人工的な物ばかり食べるしかない今だからこそ、そこらのサプリなんか目じゃない貝を、沢山食べましょう。栄養(主にミネラル)を残さず食べるには生食するか、ボイルするならゆで汁も飲むようにする事です。
※死んだ貝は絶対に使ってはいけません。