奉書焼き(ほうしょやき)
魚を奉書紙に包んで焼く料理。
奉書とは、クワ科の楮(コウゾ)を主な原料にした和紙のことで、純白でなめらか、シワがないという高級な紙であることから、殿様の上意下達関連の公書に用いられた。故に「奉書」と呼ばれる。
「奉書焼き」の原型は、島根県松江の漁師料理で、宍道湖産の寒スズキを灰の中で蒸し焼きにしたもの。 この料理を藩主の松平公が食することになったが、灰をかぶったままでは恐れ多いとして、奉書に包んで灰に入れて焼いたものを献上した。
その由来をみても、奉書で包むことが「パイ包み焼きのような、味を引き出すため、又は相乗効果を狙った手段」とは言えず、したがって「飾りの類」と考えるべきであろう。
現在ではスズキに限らず様々魚介を使い、野菜・きのこ類や栗、銀杏、輪切り柚子などを加えてオーブンで焼いたりする。
また、焼きだけではなく他の調理法を使うこともあり、「奉書巻き」という献立名もある。
揚げたものは「奉書揚げ」である。
奉書焼き | 棒燻 | 棒寿司 | 包丁 |
棒煮 | 焙烙焼き | 干し鮑 | 乾飯 |
干し蝦 | 干し貝 | 星形切り | 干し水母 |
干し海鼠 | 牡丹作り | 牡丹鍋 | 骨切り |
骨酢 | 骨煎餅 | ほろほろ | 法論味噌 |
本味 | 本膳 | 本煮 | ぼんぼり |