えび天花揚げのやり方

  

エビ天の花揚げ

花揚げの海老天ぷら
棒揚げにして散らした衣を周囲に咲かせる海老天



花を咲かせる様に衣を纏った海老の天ぷらは、見た目も立派だし大きくもなります。

ですけども、天ぷらのみを食わせる専門店ではこの揚げ方をしません。

食材の味を衣に邪魔されるのを嫌った、要するに美味い天ぷらを食わせたいって職人の配慮ですね。同じ意味で、海老も必要以上にのばしません。この場合は塩だけで食べるのが良いと思います。良い天塩があったら、甘いツユなどつけて食べるのが馬鹿らしくなります。

海老のてんぷら
必要以上に衣をつけず(花を咲かせない)、えびのしも包丁で切らずに手で筋を切るだけ
海老の伸ばし方

しかし、天丼や天ソバの場合は花を咲かせた方が良いです。ご飯や蕎麦と同時に食べるものですから、また違ってくるんですね。素寒貧の海老じゃ様になりません。

年越し蕎麦は天ぷらそばってのもいいですよね。
エビはもちろんでっかく花揚げ。

花揚げのやり方

上手に花を咲かせる揚げ方のコツは、海老が曲がらない様に完全にのばしておく事と、衣をゆるくする事です。

海老を入れ、

衣が固まる前に箸で突っつく様にして海老に衣を纏わせます。

※この時エビを横方向に回転させながら衣を付けると良い感じに仕上がります

どうしても上手く出来ない場合、裏技がありますんで紹介しときます。

エビに花を咲かせる奥の手

★出来る限り衣を柔らかくし、それを鍋いっぱいに広がるように流し入れる

★浮いてきた衣同士が引っ付くようにします

★少し固まると穴開きのセンベイみたいになります
(氷が8割くらい張った冬の湖のイメージ)

★その上に衣をつけたエビを静かにのせる

★エビがしっかり貼り付いたら、箸で周囲のセンベイを切り取る
(エビから1センチ以上離して、エビの形に切り抜く感じ)

★切り抜いたら即ひっくり返す

これで簡単にきれいな花揚げのえび天が出来ますよ。

上記の方法は先に入れた花衣の揚げ加減を見極める必要があります。早すぎるとエビが沈んでしまうからです。

もっと簡単に立派な花を咲かせられる、上の方法をアレンジしたやり方も併記しておきます。これは忙しい大衆ウドン店などで使われる花揚げ手法の一つでもあります。

① 柔らか目の衣をたっぷり入れる
② 浮いた①を網杓子で手前に集める(杓子はそのまま保持)
③ 集めた花玉の量で花衣の大きさを調整
④ ③の上に衣を付けたエビをのせる
⑤ エビをのせたら網杓子を手前に押して花玉を接着させる
⑥ 網を外しエビを泳がせ揚げあがりを待つ