和食用語「胡麻」

  

胡麻(ごま)

和食で最も使用頻度が高い香辛料である。
香辛料というより普通の調味料感覚で使われている。

ゴマ科ゴマ属の一年草。種子を香辛料として利用する。

原産地はアフリカ説とインド説があり判然としないが、古くから使われていたことは確かなようである。

日本には奈良時代に中国から伝わり、当初は滋養強壮の薬として珍重され、やがて欠かせない油脂源になって行き、その後色々な食品に用いられるようになった。

種皮の色で以下の三種に大別されている。
・白ゴマ
・黒ゴマ
・金ゴマ
(皮の色が違うだけで中身はすべて同じ白色)

炒ることで香りが出る。

種子を炒る「いりゴマ」、それを擦った「すりゴマ」(製品化されたものが当り胡麻)、すりゴマをペースト状にした「練りゴマ」

こうしたものが、加工食品や料理の原料にされる。

切りゴマ

いりゴマを包丁で切ったもの。
すりゴマよりも油が出ないが、香りは出る。
吸い口や浸し物などに使う。

つまみゴマ(ひねりゴマ)

いりゴマを指先で潰して吸い口にする。

ゴマ醤油

すりゴマか切りゴマに醤油か割り醤油を合わせる。

ゴマ味噌

すりゴマに味噌を加え酒、みりん、砂糖などで調味し、弱火で練り上げる。
風呂吹き、田楽、和え物に。

ゴマ酢

すりゴマに二杯酢、三杯酢、土佐酢などを加えてペースト状にする。

ゴマ豆腐(葛寄せ)

白すりゴマを葛と混ぜあわせ弱火で練り、型で冷やし固める。

ごまよごし

すりゴマを砂糖、醤油、塩で調味し和え衣にする。

白和え

白すりゴマに裏ごし豆腐を加えて和え衣にする。

ゴマ汁

白すりゴマを白味噌仕立ての汁と合わせて漉す。


子・卵 濃口八方 鯉濃
鯉の洗い 碁石作り 甲州煮 香辛料
香草焼き 鴨頭 香煎
香の物 紅白膾蒸し 甲羅返し 光淋の松
氷鉢盛り 氷彫刻 黄金 小串
濃漿 小口 焦げ湯 御講汁
五三の盛り 漉し器 小吸い物
五色 御膳 小袖 骨料理
小付け 塾し 小鍋仕立て 木の葉
小鉢 駒板 胡麻 小町和え
小町作り 殺す 五味 献立
菰豆腐 権蔵鍋