血管障害に効果のある栄養

  

血液障害と食事

血液と血管

高血圧症

狭心症と心筋梗塞

脳梗塞、脳出血、クモ膜下出血

冷え性・肩こり・腰痛

貧血

高血糖・糖尿病




血液と血管

ヒトのカラダの60%は水分です。
60%というのは成人の平均でして、赤ちゃんは78%も水分があり、老人は50%しかありません。「みずみずしい赤ちゃん」「枯れた老人」という言葉は、科学的にも正鵠を射ているわけです。

体中の細胞や組織に栄養を送っているのが、血液とその輸送管である血管です。体液にしめる血液の割合は意外と少なく、4%ていどしかありません。水分の大部分は細胞にあり、水分全体のうち40%は細胞内にあります。

血液の量は体重の13分の1、成人の平均で約5リットルです。血液は、栄養だけではなく、生命活動に不可欠の酸素も供給していますから、このうちの5分の1以上を失うと酸素欠乏に、3分の1以上失うと失神、2分の1を失えば死にます。

我々が一般に「血」と認識しているものは、「血漿」という液体に、有形の成分が混ざり合ったものです。血漿は、全血液の60%程度。残り40%は血球などの有形成分です。

血球には、酸素を運搬する赤い色をした「赤血球」と、外から侵入した病原体や異物を殺す働きをする無色の「白血球」があり。有形成分にはこのほか、出血したときに血液を凝固させて止血する「血小板」などがあります。

血液のはたらきは栄養と酸素の供給だけではなく、体中にある老廃物を回収したり、体温を調節したり、病原体から体を守ったり、止血したり、まさに「命の番人」のようなことをしているのです。

骨の内部にある骨髄でつくられた血液は、全長が6千キロ(日本列島の3倍)もある血管の内部を移動しています。なぜ移動できるのかというと、強力なポンプがあるからで、このポンプは自分でバッテリー(動力源)を持っており、止まることなく血液を循環させています。

ポンプとはもちろん心臓のことです。
洞房結節という筋細胞で電気信号が発生し、この電気信号が心臓全体に伝わることで拍動を続けており、強力な圧力で血液を動脈に送り出し、静脈で戻すという循環を休みなく繰り返しています。隣の肺と連係して血液に酸素を補給してやる仕事もしています。


カラダのなかで唯一、外部から血管の状態が見える眼底血管。左が健常者、右はメタボ患者。
右の血管は動脈が硬化し、静脈がつぶれている。
糖尿病から血管障害に至り、このまま放置すると失明の危険がある。

高血圧症

高血圧

高血圧症の予防や改善に

ナトリウム排泄の作用があるカリウム豊富な野菜類を
食物繊維が多いと排泄の効果を高める)

・血圧低下作用のあるDHAやEPAを含む青魚を常食に

・水分や血液の循環に作用するミネラル、カルシウムマグネシウムの多い食品を多く摂る

たんぱく質を摂る
タンパク質は、尿素となって排泄されるときに、カリウムのように塩分も一緒に排泄される。ただし水分の補給も忘れずに。

レシチンの不足に気をつける

・ナットウキナーゼやビタミンKなども含む納豆や、脳梗塞や心筋梗塞の原因物質であるアラキドン酸に対して、血小板凝集への抵抗性をしめし、血栓を予防するタマネギ(アリイン・アリシン)なども推奨。とくに肉を食べる時は、必ずタマネギを。

※風呂は熱くしないで、ぬるめの湯にゆったりと浸かると、血管の緊張がほぐれて血の巡りがよくなり、血圧が下がります。

※ストレス緩和に配慮し、喫煙や過度な飲酒は控えて、塩分の過剰にも気をつけます。

※カフェイン類は血圧を上昇させるので、カフェインの少ないものに。カリウムの多いハ卜麦茶や、カフェインが少なくタンニンの多いほうじ茶が最適です。
高血圧に効果があるとされる食品成分
ゴマリグナンスルフォラファンカルコンエリオシトリンナスニンなど

血圧とは、心臓から送り出される血液の圧力のことです。 さまざまな要因で圧力が下がったり上がったりしますが、下がり過ぎると血液の循環不全を招くし、上がりすぎると血管を破壊しかねません。「ほどほど」の圧力でないと、健康ではいられないのです。

心臓が収縮する時に圧が高くなり、この時の圧を「最高血圧(収縮期血圧)」といい、これの適正値は130mmHg未満。

心臓が拡張する時の圧を「最低血圧(拡張期血圧)」いい、これは85mmHg未満だと正常です。

最高血圧が140mmHg以上あるか、最低血圧が90以上の状態が常態化していれば、高血圧。

水を流したホースの口を押さえると、水は圧力が高くなり、勢いよく飛び出します。これと同じように血管に「押さえ」がある場合、血液の圧力も高まります。

この状態が日常的に続いたら、血管と心臓に多大なダメージを与えてしまいます。「高血圧症」とはそのような状態です。

血圧上昇になるのはストレスなど神経性の原因もなどもありますが、「押さえ」の大きな原因は血管壁に沈着した脂肪(コレステロール)で、このような状態が続くと、やがて動脈硬化を招き、虚血性心疾患や脳卒中のリスクを高めていきます。

血圧が高くてもほとんど自覚症状はありませんので、いつの間にか血管や心臓に負担をかけていることもあります。定期的に血圧をはかるようにしましょう。

塩分を摂り過ぎていないか自己診断

空腹時に、缶入りトマトジュース(塩添加のもの)をひと口飲んでみる

① 酸っぱさを感じ、塩味が足りない気がする
  ↓
20g以上の塩分を摂取している可能性があります

② 塩味を感じないし、ちょうど良い味だと思う
  ↓
10g以上の塩分を摂取しています

③ 塩味を感じる
  ↓ 8g以下の塩分しか摂っていません

※極端な減塩はおすすめしません。減塩と高血圧・心臓疾患

虚血性心疾患

狭心症と心筋梗塞

虚血性心疾患も血管の障害が主な因子ですので、高血圧や動脈硬化を予防することが大切です。
高血圧を予防・改善する食品に加えて、ビタミンB群ビタミンCビタミンEβ-カロテン食物繊維などを多く含む食品を摂るようにしましょう。

また、心疾患の治療に使われる医薬品の成分にもなっているコエンザイムQ10は、心臓機能低下による動悸や息切れに効果があるとされています。
コエンザイムQ10は、細胞にエネルギーを供給しているのがミトコンドリアの補酵素でもありますので、心臓機能をサポートし、動悸や息切れを改善するのです。
サプリメントなどで補給すると量を多くとってしまう危険がありますので、普段は食品からの摂取がよいでしょう。

トランス脂肪酸に注意しなければいけません。
心臓疾患に効果があるとされる食品成分
発酵食品スルフォラファンリコピンなど

心臓に必要な酸素と栄養は、心臓を取り巻いている心臓専用の動脈である「冠状動脈」の血液から供給されています。

この冠状動脈に動脈硬化が起きてしまうと、血管が広がるべき時に充分に広がらなくなってしまいます。

たとえば運動をしたときなどに広がらないと、そのタイミングで血液量が不足(虚血状態)し、心臓に痛みを感じます。これが【狭心症】です。

「胸が圧迫されるような、締め付けらるれるような、痛み」が狭心症の特徴。

狭心症が悪化していくと、血液の不足から組織が壊死してしまいます。こうなると、【心筋梗塞】です。非常に危険な疾患だと言えましょう。

狭心症と心筋梗塞の2つを合わせて、【虚血性心疾患】と呼ばれています。

※心肥大とスポーツ心臓

高血圧の状態が続くと、やがて動脈硬化を招き、血管の弾力性がなくなって血流への抵抗性が高まります。
そうすると心筋の壁が厚くなっていき、左心室の容量が狭くなります。この状態になることを【心肥大】といいます。
心肥大は収縮力の低下につながり、動悸、息切れ、呼吸困難になりやすいのが特徴。

一流のアスリートは、心臓が大きくなっていますけども、これは心肥大ではありません。
心筋の壁だけでなく、容量も拡張した状態ですから、血液循環の効率は良くなり、むしろ心筋の収縮力は向上しているのです。
心肺機能が高く、運動時の心機能も優れている。
これがいわゆる【スポーツ心臓】です。

脳卒中 / 脳血管障害

脳梗塞、脳出血、クモ膜下出血

脳血管障害の予防対策は、高血圧の予防・改善と、ほぼ同じです。

脳血管障害とは、脳梗塞、脳出血、クモ膜下出血などの疾患を指しており、【脳卒中】とも呼ばれています。

脳卒中は、脳の血管が詰まったり破れたりして、手足の麻痺や言語障害などが出るのが特徴です。
回復が非常に難しいうえに、半身不随、全身麻痺、植物人間などの恐ろしい結果を招くことも珍しくありません。

体重の約2%の重さしかない脳ですが、数百億といわれる神経細胞は、大量の酸素と栄養を消費します。毎分750ccの血液を必要とし、これは全血液の約20%に相当します。
血流が5秒中断されると意識障害に、数分以上血流遮断が続くと、もう機能は回復されず、4分でほぼ死亡します。

「血液サラサラ」が、いかに重要か分かりますね。 予防は万全にしておきたいものです。

冷えからくる不調

冷え性・肩こり・腰痛

冷え性を改善する食事

・体を内側から温めるには熱エネルギーが必要。
栄養バランスのよい食事をしっかり食べ、ダイエットで無理な食事制限などをしすぎないこと

・熱エネルギーの多くは筋肉で発生するので、筋肉量が減らないように適度な運動をして、たんぱく質を多めに摂る。腰痛などの予防にもなるゼラチンを利用したゼリーなどは、同時にたんぱく質の補給にもなって一石二鳥
肩コリ対策にも筋肉の維持はとても大事です

・血行や筋肉の収縮などに効果を発揮し、ストレス緩和にも役立つビタミンEカルシウムマグネシウムなどの栄養素をしっかり摂る

・しょうが(生は除く)、唐辛子などをふんだんに使い、温かい料理を食べ、体を冷やす冷たいものはできるだけ避ける

体が冷えると、いろいろな不調を招きます。
血管は、寒いときは収縮して血行が悪くなり、皮膚を始めとした様々な組織にとどく血液量が減ってしまう。心臓から遠い指先などの末端から冷たくなっていくのはそのためです。

自律神経が血管の収縮と拡張を調整しているのですが、寒いときは交感神経が血管を収縮させて縮めます。このとき、血管の周囲の筋肉も硬くなり、柔軟性がなくなって血行を悪くします。

交感神経は体温が皮膚から奪われないように働いているわけですけども、自律神経がバランスを失うと、この体温調整が狂いだして、外気温に過敏に反応したり、血行不良が常態化したりする「冷え性」になってしまうのです。

こうなると暑い季節でも暖かい室内でも症状が現れます。 肩こり、手足のしびれ、不眠、便秘や下痢などですね。筋肉の異常緊張が腰に出ると腰痛の因子にもなります。
(腰痛は椎骨の間にあるクッション役の椎間円板の損傷で脊髄神経を圧迫されるのが主な原因ですが、筋肉の緊張が招く腰痛も多く、こちらは悪い姿勢で重心がずれると起きやすい)

ストレスなどからくる自律神経失調が主な原因なのですが、貧血や低血圧の人が冷え性になりやすいようです。ですから貧血もしっかりケアしておきましょう。

外部から体を温める対策も重要ですけども、根本的要因はカラダの内部にあるのですから、内側から改善しないと問題の解決にはなりません。

冷え性に効果のある料理

★足のむくみ

上の血液と血管に書きましたように、カラダにある水分の多くは細胞が抱えており、血液は一部にしかすぎません。細胞内にある「細胞内液(ICF)」は別にして、血液や体腔液、リンパ液、そして細胞間を満たす組織液などの、「細胞外液(ECF)」というものがあります。

体液の15%くらいと、血液よりも多いこの組織液ですが、通常は一定に保たれています。ところが、長時間立っていたり、正座などをしていると足の静脈に血液が溜まり、圧力で血液(血漿)が外に押し出されますと、そのあおりで組織液が過剰に。こうなると、外部から見てもぶよぶよに膨らんでいるのが分かります。この状態が一般的な「むくみ」です。

いろいろなむくみ対策がありますけども、やはり長時間圧力をかけないのが一番。やむを得ない場合でも、ときどき圧を開放してやることです。食べ物は、塩分に気をつけてカリウムの多い食品を。

貧血

貧血の予防・改善食

の多い食品をしっかり摂るのが基本です
ほうれん草などの葉野菜、海藻、レバーや魚介(とくに貝)

・鉄は吸収されにくいミネラルです。とくに植物性食品に含まれる「非へム鉄」は吸収率がよくありません。海藻、豆、緑黄色野菜などがそうです。ほうれん草などはあまり鉄の補給にならないので注意。それに、非へム鉄はあまりヘモグロビンの役に立ちません

・動物性食品の「へム鉄」は、植物性の鉄より5倍以上も吸収率がアップします。貝や肉、レバーなど

葉酸:赤血球に関与

・鉄の吸収を良くしてくれるのが、ビタミンCとたんぱく質

・これらのことから、もっとも鉄補給に良い食材は、「赤身の肉」「カキ(貝)にレモン汁」などでしょうか

・逆に鉄の吸収を邪魔するものが、お茶、コーヒー、赤ワインなどに多い「タンニン」、加工食品に多く含まれる「リン酸塩」、他のものと結合して排泄してしまう、フィチン酸食物繊維カルシウムなど。これらはなるべく鉄食材と合わせないようにしましょう

成人女性の約30%が貧血気味だといわれますが、貧血には様々な種類があり、自己診断が難しいので、医師に診てもらって自分がどういうタイプの貧血なのかを知っておく必要があります。

しかし、ほとんどは鉄分の不足からくる「鉄欠乏性貧血」であり、まれにある「悪性貧血(巨赤芽球性貧血)」の場合も葉酸やビタミンB12などの栄養不足が原因です。

鉄は血液の赤血球の成分であるヘモグロビンの主成分でもありますので、不足すると酸素不足を招きます。ひどく不足すれば、めまい、顔面蒼白、動悸や息切れ、頭痛などを発症するようになります。症状が低血圧症と似ていますが、低血圧はまた違う病気ですので、やはり一度は病院で血液検査をしてもらった方が良いですね。

月経があって血液を失いやすい女性の場合は、ヘモグロビンも流出してしまうため、男性よりも多めに鉄を補給しておく必要があります。特に妊娠中や成長期には不足しやすくなります。偏食を避けて鉄の多い食品をしっかり摂るようにしましょう。

高血糖・糖尿病(diabetes mellitus)

糖尿病

高血糖・糖尿病の大きな原因は糖分の摂り過ぎです。しかし、糖分はほぼ全ての食品に含まれていますので、完全にカットすることはできません。何か特定の「良い食品」「悪い食品」をターゲットにしても意味が無いのです。
したがって、予防対策としては「食事/kcal」の全体量を減らすという方法しかありません。

・動物性脂肪は魚介由来の脂肪をメインにする

・野菜、きのこ、海藻など食物繊維の多い食品を摂る
(1食で100g以上を)

・蒸し物、煮物、焼き物などの調理をメインし、揚げ物を作る場合は、脂肪の多い皮や脂身を除く、調味に砂糖を使わないなどの工夫をします

・ショ糖(砂糖)の多い菓子や清涼飲料を控える
※たんに糖質を減らせば良いわけではなく、全体のバランスが大切です。
肝心なのは【GI値の低い糖質食品を選ぶ】、【いっぺんに沢山食べる「ドカ食い」をしない】ということ。
糖質は必須栄養素なので極端に減らすのは良くありません。55%ほどは摂るようにします。
食事のとき、先に汁物・野菜を食べるようにすれば、糖質は自然に55%程度に落ち着きます。

・アルコール飲料
「ビールは悪く、ウイスキーや焼酎は良い」というのは俗説です。痛風などは当て嵌まりますが、糖尿病の場合、酒の種類ではなく、「酒の量」が問題なのです。少量で抑えられる自信がある人ならば酒を控える必要はありません。しかし、つい飲み過ぎてしまう人は禁酒したほうがよいでしょう。

・適度な有酸素運動を続ける

・2型糖尿病の基本的食事療法

自分の理想体重(標準体重)を割り出し(BMI 換算早見表)、その数字と下の生活活動強度指数をかけ算すると、1日の総エネルギー量が分かります。

軽労働:25〜30
中労働:30〜35
重労働:35

一般の事務職や主婦などは【標準体重×25】
※25という値はかなり病状が進行している人や、ダイエットしないと危険な人の場合。通常は30で良い。

ダイエットをするときの目標総エネルギー量と同じようになり、普通はだいたい1200~1600kcalになる筈です。

ともかく、まずは肥満を改善しなければいけません。
(肥満でない人が高血糖なることもありますが、総体的にみて肥満と糖尿病の関係は否定できない事実です)

糖尿病に効果があるとされる食品成分
チコリ酸イソフラボンテアフラビンクロロゲン酸シアニジンエリオシトリンなど

血液中のブドウ糖の量が多い状態が高血糖です。
そのブドウ糖を適切に処理できなくなる病気が糖尿病。

血糖の値(血糖値)を管理出来なくなりますと、過剰なブドウ糖に晒され続ける血管壁が弱くなります。すると内部で出血を繰り返すようになり、微小血管は破壊されてしまいますし、全身の結合組織に糖が付着します。

こうなると、脳や心臓などを始めあらゆる血管障害を招きやすくなり、腎臓に障害がおよんで腎症などもおきかねません。

やっかいなことに、高血糖になっていても自覚症状がなく、症状があるていど進んでも、「のどが渇く」「目がかすむ」、「トイレが近い」といった、病気かどうかの判断に困るような症状しか出ません。つまり血液検査をしないと分からないのです(尿には出ない糖尿病患者もいますので血液検査は必須)
合併症は取り返しがつかない重篤なものが多いので、合併症が出たときは、「もう手遅れ」です。

血中のブドウ糖を管理しているのは、すい臓のランゲルハンス島から分泌される「インスリン」と「グルカゴン」という2つのホルモンです。

インスリンは血液中のブドウ糖を、エネルギー源として利用(糖を燃焼してエネルギーを生産)する為に働き、その過程で血糖値を下げる。

グルカゴンは肝臓に蓄えていたグリコーゲンを、必要に応じてブドウ糖に戻す働きをし、その過程で血糖値を上げる。

インスリンとグルカゴンがうまくバランスしていることによって、カラダはブドウ糖を適切に管理できるわけです。

インスリンは、ブドウ糖が細胞に入るときの「監視役」もしていて、これによって体内の血糖値が保たれています。
食後をすると小腸から多量のブドウ糖が吸収されて血糖値が高くなり、インスリンが出動して燃焼させたり肝臓に貯蔵させたりという「仕分け・管理」をするのですね。

血糖値を上げるのは、グルカゴンだけではなく、タンパク質や脂肪なども可能ですけども、「血糖値を下げられるのはインスリンだけ」なのです。

なんらかの理由でインスリンが不足したり、細胞がブドウ糖をうまく利用できない状態が、糖尿病です。
何らかの理由といっても、ほとんどの場合は「飲みすぎ・食べすぎ・運動不足」であり、インスリンにメチャクチャな負荷をかけて酷使しているのが根本的な要因でしょう。遺伝的な因子があったとしても、こうした生活習慣を改めれば、まず発症しません。

2013年に糖尿病による世界の死者は500万人を突破。患者数は3億8200万人で、2003年の2倍に増加。2035年には患者数が6億人になると予測されています。

糖尿病を完治させる方法は今のところありません。仮にiPS細胞等のテクノロジーによって、すい臓を培養できるようになったとしても、生活習慣・食事内容が同じであれば、また発病してしまうでしょう。

「放蕩な食欲」「砂糖とアブラと添加物で作った劣悪な食品」
この2つをどうにかしないと、解決はしないと思います。