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板前魚山人の与太話

板前魚山人の与太話

父親の思い出

夏の夕暮れ、橋の上、木遣りの声父が逝ってから、もう随分になります。「遠い過去」と言えましょうが、人間の記憶ってヤツは年代順に遠くなり薄れるというものではなさそうです。ふとした瞬間鮮明に蘇るのは、昨日の事よりも、遥か昔の光景だったりします。父...
接客の心得

人付き合いと接客

接客に応用する他人との距離感
板前仕事の心得

接客も相手次第

都会には何もない暑百戒、粗酒粗餐、是一灯お盆の段取りがピークを迎えて目が回りそうです。板前稼業は人様が休養を取る時期が繁忙期。そつなく乗り切るには早い目の段取りが不可欠。直前になって慌てるのは大人の仕事と言えません。全ては「段取り・仕込み」...
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板前魚山人の与太話

どこか良いところへ・・・

逃げる場所はないもう10年以上前の話ですが知人がオーストラリアに移住しました。その方はさる一流の大企業を定年まで勤め上げた立派な人です。キャリァからして定年後も勤め先に困る事はなかったでしょうが、こんな事を仰っておりました「僕は仕事柄何度も...
板前仕事の心得

蕎麦の三立

「挽きたて」「打ちたて」「茹でたて」【自分を律する】こう書けば容易に実行できそうな感じ。でも、口で言うほど簡単じゃありませんよね。人ってやつは感情の生き物なんで。普段は冷静であれても、何かの加減で激してしまいます。まあ、多くの場合酒が入った...
接客の心得

ダボシャツを持たせたてくれた祖母

五月雨に濡れるダボシャツ冬の最中でも中着はダボシャツ一枚、寒さに弱い者は腹巻。最近の板前はお洒落になりましたけど昔はこれが板前の格好でした。しかも素足に雪駄か下駄。そんなもんです。外套は店の半纏を羽織るだけとかね。そんな風情が粋でもあったよ...
板前稼業と飲食商売

築地に吹く風と魚の情

築地の風築地の鮨屋で一杯。お客もハネた時間を見計らって暖簾を分けたんですが、鮨板さんたちは相変わらず忙しないですなぁ。まぁ江戸前寿司そのものが「ゆったり落ち着いて」やる仕事ではないんですけどね、元々FAST FOODの走りですし。人肌のぬる...
板前魚山人の与太話

秋の夜長に想う仕事と妻の事

仕事と妻の事「この仕事に命はってます」って言葉に弱いっすよね、みんな。武家社会からの影響なのか家庭よりも仕事が大事ってのが公然と美化されちゃってます。いえね、かみさんが入院しちまいましてでも今は毎日かみさんの好きなもんを見繕って、手製の料理...
板前魚山人の与太話

息子

父と息子何時頃だったか、高倉健の「単騎、千里を走る」を観て、暫らくの間、重い石コロを飲み込んだ様な気持ちが続きました。それと言うのも、この映画は父と息子の葛藤と絆を描いたものなんですが、おいらはどうしても息子が欲しくても出来なくて、先も望み...
板前魚山人の与太話

偏屈親父の人生と死

不器用な父おいらの親父は長生きした方だと思います。料理人ではありませんが、職人でした。イナセ気取ったどうしようもない生き方してましたんで、大病もせずに天寿をまっとうできたのは頑健だったからでしょう。なにしろおいらが産まれたのは親父がかなりの...
板前魚山人の与太話

「焼きがまわる」

融解熱「焼きがまわる」って言葉の語源は正確には分かりませんが、多分刀匠や鍛冶から生まれたと推測できます。刀を焼き入れするときに、焼きを入れすぎると「ナマクラ」になってしまいますので。鋭さがなくなる、ボケが始まる、そんな意味合いでしょう。どう...
板前魚山人の与太話

宮沢賢治と環境破壊

自然との共存は無理宮沢賢治の有名な文学碑、花巻市の「賢治詩碑」をおいらは一度も訪れた事がありませんでした。こうやって「素通り」していた有名な史跡やらがどれだけあるのかを思い、焦りに似たものが胸をよぎります。「いつでも観れるから後でいい」いつ...