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日本原産野菜から見えるもの

生野菜サラダは健康的なイメージがありますので、お好きな方が多いようです。しかし栄養面で言いますと、「ビタミンが壊れてしまう」と思われている加熱野菜の方が優れています。

「食べられる量」の問題ですね。人間の胃は草食動物の胃袋とは違いますから。

少々ビタミンが壊れようが、食べられる量で生野菜を上回るってこと。結果的に加熱野菜の方がビタミン摂取量が増えます。


何度か書いてきましたが、ビタミンを破壊する自家酵素を壊す温度(70度)で注意深く加熱すればさらにビタミンの損失は防げます。

でも人間は栄養だけで食を選ぶわけではありません。生サラダのシャキシャキの歯ごたえと青臭い香り、要するに総合的な【美味しさ】で選ぶわけで、それは間違っていません。


もっと沢山食べたいと思えば、レンジでチンすればすみます。水分を飛ばしてやればカサが減って二倍三倍の野菜を食べられます。

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野菜が辿った長い歴史

さて昨今は【国産】ってキーワードが賑やかですね。


地道に国産野菜などを作っている生産者を生活出来なくする政策をとり続け、消費者の前から国産品が消えるのが「経済発展」だなんて構造を放置し続けておいて、今さら何が【国産】なんだ、ってぇ皮肉な感慨がありますけどもね、おいらは。

早くから国産を大切にしてりゃこんなザマにゃならないでしょうよ、ってなもんです。

そんな事を考えてるときにふと思ったんですよ。「まてよ、純国産って言葉の意味は何だろう?

字面を素直に受ければ日本で産まれる(た)モンで、つまり日本原産ってことじゃないか」この産まれると産まれたには大きな違いがあります。

野菜の場合は「二次原産地」の種が非常に多く、八百屋に並んでるお馴染の野菜はほとんどがそうです。

違う国から移入した野菜を品種改良などして自国で根付かせたもので、「産まれる」の二次、あるいは三次の「国産」ですね。

原産とは太古からその地に自生していたもので、これが「産まれた」の本来の意味での純国産。(「今この言葉は微妙な使われ方をする時代。

あらゆる交流が背景にありますし、それは仕方がないんでしょう)

日本原産の野菜なんですが、確実なのは、
フキ・ミツバ・ウド・ワサビ・アシタバ・セリ

少し微妙なのが、
サンショウ・ミョウガ・ジネンジョ・ジュンサイ・タラノメ・オカヒジキ・ナズナ・ハマボウフウ・タデ・ツルナなど。

本当に数えれるくらいしかないですね。


今日本国内で栽培されてる野菜は100種あまり、そのほとんどすべてが外来種ってことになります。

なじみの深いダイコン、ハクサイ、ネギ、キュウリ、ダイズは中国周辺。タマネギ、ニンニク、ソラマメ、ニンジン、ホウレンソウは中央アジアから中近東。

キャベツ、レタス、アスパラ、セロリ、カブは地中海沿岸。カボチャ、サツマイモ、インゲン、トウガラシ、トウモロコシ、ジャガイモ、トマト、ピーマンは中南米。

そしてオクラや豆類、ゴマがアフリカ。

上の名前を見て感じるのは、
「国産やそうでない事をまったく意識しないで購入してる品物」


ではないでしょうか。ダイコンやネギを買うときに少し考えるのは産地は何県かであって何処の国かではありません。それが急速に変化したのは中国野菜の氾濫でしょう。

安値攻勢であっという間にそこらじゅうに溢れるようになりました。

おいらが一番理解に苦しむのは製造と販売店なんですよ。
特に大手安売り小売業です。国産を売ろうと思えば売れるはずなんですが、値段が安いからと中国製を仕入れて売る。

「安いものを売らなきゃお客が来ない」って理屈なんですな。

もうひとつは「コスト主義」です。

どちらにしろ国産を育成しようって意識は感じられません。その傾向が強まる流れの先に日本農業の衰退加速があるんですね。

けれどそれを言ってもどうにもならない話だろうと思います。

フキ・ミツバ・ウド・ワサビ・アシタバ・セリ】と、
キャベツ、タマネギを比べてみてください。

どちらを「よく使いますか」

これが現実ってもんです。


結局は「便利なもの」がすべてを駆逐していくのが歴史です。
今の時代も長く大きな歴史の中のワンシーンにすぎないんですよ。

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