親がすべき本当の教育
料理が好きでそれを生業にして生きる
それでいながら「グルメ」ってものには反応しない
むしろそうした事には背を向けてきた
そんな意味の事を先日の記事にチラリと書きました。
それをもう少し詳細に書きましょう。
おいらの父は無口な男でしてね、そして子供には厳しい親でした。
頑固で気が短く、要するに「怖い」父親です。
そいつは他人様に対しても同じで、自分を譲るところなどなく、頭を下げる姿など見たこともありませんでした。まぁ嫌な野郎ですよ。
ところがおいらがまだガキだったある日のことです。
おいらはクソガキ特有の「悪さ」をしでかしました。
ヘマをして一番最悪の結果になってしまいました。
すなわちその「悪さ」が親父にばれたと。
鬼の様な面相になった父を前においらは死を覚悟しました。
こうなったら母や祖母がかばってくれても無駄です。
ところが親父は一言も発せず、おいらと「現場」へ直行。
そして大勢の人々が周囲にいる中でね、おいらが「悪さ」をした相手に土下座して額を地面に擦ったんです。
何度も何度も、額を地面にね。
相手の人は怒りを忘れ逆に困惑 「いやぁ子供した事です、もう頭を上げてくださいよ」
困惑したのはその人だけではありません。
おいらのその時の気持を想像してみてください。
あり得るはずのない光景にショックを受け立ち往生。
殴られた方がまだ楽ってもんですよ。
その時の感情を表現する言葉はみつかりません。
けどおいらは二度とその「悪さ」をしてません。現在までね。
これが親であり、「親がすべき教育」なのだと今は思います。
電車の【優先席】に我先に座る子供達がいると聞きます。
そして同行してる親はその子を叱るどころか自分も座るらしい。
それを窘める老人達は減少する一方。
注意したら怒るっていいますからね最近の親は。
情けないを通り越して不憫ですらありますなこうなると。
それが「今の時代」って奴の姿なんでしょう。
そして「現代日本人の教育方針」でもあるんでしょうな。
こうしたモンが「トレンド」とか「ブーム」の本質です。
「グルメ」もその範疇ですよ。
キモが無く、腹も据わってない軽い軽い流れに乗る群。
群から外れる度胸もないのは、手前の頭で物事を判断できていないから。ただ周囲の視線を気にしてものを言う事すらできない。
砂糖菓子みたいにふわふわ甘くて中身が無い。
それが日本の親たちであり、これは同時に「流行/ブーム」の正体と同じです。「教育の成果」なんでしょう、これが。
そんなケッタクソのわるいもんには背を向けて当然でしょう？
しかし、「当然」でないからこそ異端視されます。
そして「頑固者」「変わり者」「偏屈」とされちゃう。
けっこうですな。
偏屈でもぜんぜん平気なこってす。
ムナクソの悪くなるモンに合わせる気などまったくありません。
周囲の99.9％がそうなったら日本を出るだけの事です。
「風の生き方」にオリジナルは宿る
理想って奴はどこにあるか。
結局はそのご当人の頭の中にしか存在しないものです。
他には何処を探しても存在している訳がありません。
ひとつ理想が実現したらその瞬間次の理想が芽生えるもの。
つまり理想とは本質的に絶対に叶わない構造をしてる。
理想は「ないものねだり」の別称なのです。
なのに何故か人は他人に自分の理想を投影する。
人様が自分の望みを具現化してくれると思いたがる。
ある程度は必要なことでしょうな、社会にとって。
思い込みあるから人は「恋愛」し「結婚」しますのでね。
悪い面に出れば「ストーカー」ってことになります。
自分の頭にあるものが現実にもあるって勘違いですな。
軽いものだと何かに熱をあげる「ファン活動」
軽いとはいっても「予備軍」だと思いますよ。
この種の方々は大勢いる事が「ネット」でも分かります。
「自分の思い込み」を他の人に押し付けても無意味。
それが分からぬ方が非常に多いのが窺えますのでね。
意見や主張が有るなら自分のブログなりに書けばよい。
自他の考えを合流させるのは本質的に無理なのです。
風の様に通り過ぎて行くのがあるべき姿だと思うんですがね。
「循環」ってものの意味を考えた事がおありでしょうか。
清らかな水も淀みに溜まって動きがなくなれば腐ってボウフラが涌きます。そして風はそもそも「動き」が無ければ発生すらしません。
温い水溜りで澱んでしまっている。
おいらにはそれがこの国の姿に見えます。
出口の見えない経済的苦境に後押しされる形で、この国はグローバル化が加速するでしょう。具体的にはもう外国人の流入を押しとめる我儘は通用しなくなります。
働く所の資本は外国であり、上司も普通に外国人ってのが日常的になっていきます。それと同時に国内市場に見切りをつけた企業が「本社ごと」海外に逃げる例も多くなるはずです。
「動き」は良いことで、「風通し」も良くなるかも知れません。
しかしおいらはこれを「敗北」だと思います。
何に対して負けたか、それは「グローバル」ですよ。
こんな形でのボーダレスは理想的ではありません。
アイデンティティーを失った国際化などニセモノです。
（理想とは「ないものねだり」でしたな）
グローバル化をおいら流に訳すとね、
「弱肉強食」あるいは「第三次世界大戦」です。
「勝者」は人に知られず暴利を貪る
「敗者」は正式に公表すらされない
卑劣極まりなき図式「グローバル経済」
この恥知らずで醜い戦争の被害と犠牲者の運命
それはいつか必ず歴史が証明するはずです。
個人の力で出来る事はそう多くはありません。
しかし「留まらぬ」ことです。
小さい心で小さい思考をしていれば「邪」の思う壺なんです。
心に風を受け入れる。次々とね。
その風に磨かれて心根と判断力は渋みを増す。
「風になる」とは風向きの変わりやすいそよ風に乗って流される事ではありません。
風に対抗するには自らが風になってみるのが一番なのです。そうでもしないと見えないものが多すぎるのが今の世です。
お疲れ様です｡
『最近の親』
そりゃ俺ら世代が あてはまります。ﾄﾞﾝﾋﾟｼｬです｡
先日 長男坊と二人っきりでﾃﾞｰﾄしてきたんだよ｡
ﾔﾂがちょいと頑張りをしたもんで 褒美を兼ねてJeansを買いに街へ…
昼飯に鮨
中学生になった長男坊を
ｶｳﾝﾀｰﾃﾞﾋﾞｭｰさせました｡
俺→『腹減ったな…鮨でも食うか?』
長男坊→『ｴｯ?いいの?』
我が家で 鮨と言えば当然ﾊﾟﾊﾟが こさえる鮨と決まってます｡そりゃそうでしょうよ…家族全員それなりの鮨屋に連れてったら3万円ゎ最低かかるもん（泣
『そんな金あんならﾊﾟｿ買って ﾊﾟｿからｺﾒしやがれ！こんの唐変木！』←って爺に言われちゃうし…（笑）
長男坊→『ﾊﾟﾊﾟ、ｳﾆ食べたい』
俺→『てめぇで板前ｻﾝにきちんと注文しろ｡そんためにｶｳﾝﾀｰに座ってんだろ』
些細でゎありますが 俺的に教育したつもり｡
俺→『お前も 子供が出来たら 馳走してやれるように頑張れよ 何が美味かった?』
長男坊→『赤身と鯵』
たいらｻﾝの貴重な一票に感謝致します｡その たいらｻﾝがｺﾒした中に 教育 医療
宗教が…ってなくだりが ありました｡
以上の3点ゎ既に立派な
Businessです｡格差を もろに利用してますよ 残念ながら…
爺が国外離脱を決心した際ゎ 俺を『ぉ友』で 連れてってくれ｡『手元』位にゎなんだろからね（笑）
俺さ 決めてんの
俺の墓ゎ要りません
ｶﾞﾝ保険も要りません
私立校も 俺の目が黒いうちゎ必要無し！
ただ こだわるなら
『今 自分に何が出来るか』それくらいしかﾈｪ…
爺の親父ｻﾝ…爺よりｶｯｺｲｲな（笑）
はよ親父を越えてくれ！
（笑）
爺…体ゎ大切にしれ
腹筋200回なんて 見たくﾈｪし うっとうしいだけだから（笑）ｵﾔｽﾐ～夜ぴかぴか（新しい）
Posted by 鯔次郎† at 2010年01月27日 02:05
こんちは鯔さん。
>『赤身と鯵』
かわいいねぇ(^^ それにセンスがある。
『最近の親』
長い目でみれば変わっていくもんだし、仕方のないことでしょうな。
最近の不景気で営業成績も上らず、リストラの心配もあり、社員に元気が無いので「ほめる」ことで元気になってもらうってなニュースがありました。家庭の教育でも子供をほめると良い効果が出るってのは昔から知られていましたね。
確かに教育に効果があります。おいらも昔から実行してますよ。
でもズバリ言いますとね、
「本気で叱ってくれる人間がいない」ってやつの方が根深い問題だと思うねおいらは。
ほめられっぱなしでは異常な人間になりますよ。
叱るもほめるもね、それが「本気」かどうかでしょうな。
つまり人は「真剣に自分を思っている人間」が必要なんです。
それがいないのが現代人の問題点なのです。
実はブログを始めた頃に｢ﾌﾞﾛｸﾞ師匠」から言われたことがありましてね、それは｛キツイ事を書いてると更新が辛くなるわよ｝でした。
確かに厳しい見解を記事に書くとどうも・・自分で重い。
・・・・・・・しかし「ふんわり甘ったるい」文章なんぞ書けねぇし、
困ったもんですなぁ、どうも。
ぼちぼち終わりですかなぁ、このブログも
氷塊に大好きだった植村直己の面影を偲んで、圧倒的な大自然を目の当りにしてきたのですが、まだ「時差ぼけ」でしょうかな。
植村が常に口にしていた、「都会の人間は人間本来の性質を失っている。厳しい自然環境の中で本来の姿が出る」って言葉をおいらは忘れたことがありません。
偽善を剥ぎ取っても剥ぎ取っても、まだ偽善が出てくるし、それも剥ぎ取れば最後は「野獣」と変わらぬ利己性が姿を現す。人間ってなぁいったい何なのかなあってね。
予防注射や抗生物質などをかなりな量やりましたんで、体が少し熱っぽい気がします。「熱に浮かされている」のかも知れませんな、まだ。
調子が戻っていないのかも知れません。
いい忘れましたが、おいらも鯔さんに一票入れますよ。
なにしろいい歳をした男であんたみたいに素直なのも珍しいからね。
ちょっとばかりヒネてるが（笑）
Posted by 魚山人 at 2010年01月27日 15:44
お疲れ様。
『本気で叱ってる』
爺のblog…
一票ありがとうございます
旅疲れを まずゎ癒して下さいな(^^)
ｺﾒ被せてｺﾞﾒﾝﾅｻｲm(__)m
あのぉ！
魚山人ｻﾝって人が 面白いblog書いてっから 参考にしたらｲｲよ（笑）
爺ゎﾏﾀﾞﾏﾀﾞ魚山人ｻﾝにゃ
叶わﾈｪがな（笑）
厳しい?重い?
我々にゎちょうどｲｲんだけど…
俺が異常なんか
たいらｻﾝが異常なんか
はたまた
爺が異常なんかね
普通でしょ
でなきゃなんﾈｪんだよ
世の中ゎ
Posted by 鯔次郎† at 2010年01月28日 03:00
＞ｺﾒ被せてｺﾞﾒﾝﾅｻｲ
気にしなくいいですよ、別の記事じゃなくてその記事の中に追加してもらった方が助かります。
優しいﾄｺあるよね、鯔ちゃんは。
ﾔｶﾏｼｲけど（笑）
Posted by 魚山人 at 2010年01月28日 06:28
お疲れ様です 携帯を風呂場でピコピコして長い長いコメ書いてた終盤に湯船にﾄﾞﾎﾞﾝ(笑) ドライヤーで乾かしたら なんと半日で復活しました。ありえない(笑) 気を取り直して不屈の精神で書きます
今回の記事を読ませていただいた後 一通の手紙を引っ張りだして読みました
社会に旅立つ時に自分のバックに知らぬ間に無造作に詰め込まれていた親父からの最初で最後であろう手紙です
当時の親父はトラックの運転手 タッパ190㎝近く全身筋肉の固まりのような男酒のまなきゃ笑わないような男で短気で誉められたことなんかなく 筋が通ってないと恐ろしく怖かった
その手紙を読んで泣きました
最初にごめんなから始まって おまえに厳しくしたのは嫌いだからじゃない 社会に出るまでは厳しくするのは親の努め そして今まで誉めたことないくせに、誉め言葉も書いてあり 頑張れ 負けるな って中学しかでてない親父は汚い字だけど丁寧に書いてくれていました ろくに口も聞いていなかったあの頃 就職先は親父にだけ告げずに行った板場の寮で手紙を読んで 負けねぇぞ
親父の気持ちを理解できたのは厳しい修業時代に生きてた時です 理不尽な要求にも笑って出来たのは 親父にくらべればかわいいもんだって思えたし 親父の厳しさを越える親方はいませんでした 親父の教育が全部正しいとは言えませんが 甘やかされて育てられていればまた違った人生だったかもしれません
今じゃ孫に頭スリッパで叩かれても満面の笑み すっかり丸くなったけど厳しさは健在 そんな笑顔と厳しさのバランスをみてますとわざわざ二階から仏壇投げつけてきやがった幼少の頃悪さしたら友達だろうが所かまわず殴り飛ばしにきた親父も不器用で愛情の表現をどうだしたらいいのかわからなかったんだと思います ここぞって時の決断力と他人を羨むことは一度もなく 職場じゃ誰よりも頼りにされた男だろうと 社会にでておもいました
魚山人さんの親父さんのような筋の通しかたはなかなかできるもんじゃないですけど 自分の親父がそれを自分にしたら、また男親の気持ちをもっと深くかんじれたのかもしれません。
風は本人次第 向かい風や追い風 嵐のような風も実は本物の風だったりします 軽いもんほど 虚しいものはなく 風に流されっぱなしだと おかしな理想になびく 人と違うのが何が悪い 誰かに迷惑かけてるかい？俺は俺の歌を歌い続けるだけ そっちはそっちの歌を歌い続けてればいい
なにかに心を打ちのめされそうなときに自分の尻叩く意味で思う気持ちです
魚山人さんは優しいんですよチャラチャラしたもんじゃなく(^-^)社会の疑問 人間の在り方、に疑問があるから気持ちが重くなろうが立ち向かって書く 板前の前に人間として思う気持ちが沢山おありだと感じます 色褪せない風がすきなんですよ このブログのような不屈の精神が詰まった風が…
時差ぼけなんて魚山人さんなら笑って吹き飛ばす 自分はそう思っています がしかしあまり無理はなさらないようにしてください(^-^)
まやかし物の風をあびてますと 叶わない理想が 余計遠退く気がします だがそれも人生 楽しみや喜びがあるから毎日やれるんでしょうか(^-^)
息子には親父や自分の血が流れてます そしてかみさんの、まっすぐ過ぎていつも一生懸命で疲れ果ててしまう血 お袋の優しさの血 かみさんの両親の謙虚な血 あの小さな身体にたくさんの血が通ってる どんな生き方するか本人次第ですが 魚山人さんのブログを読んで 心が奮い立つ男になれれば子育ては終わりです(^-^)
Posted by たいら at 2010年01月28日 13:50
たいらさん。
おいらはね、「板前」としては沢山〈損〉をしてきました。
板前職と料理が好きだから腰を折ることが出来ない、それが原因です。
考えてみれば理不尽で馬鹿な話ですがそれが「世の中」って奴です。
しかし自分で商売始めるとそればかりでは店を潰す。
手前の家族と若い衆が路頭に迷う。
ですから柔軟さも身につけました。
しかし「根っこ」は何にも変わっていないと最近思います。
筋が通らぬ事を受け入れることはできない。
そんな人間でも一人前になり飯が食えている事には感謝しています。
どこを見て生きればいいか教えたくれた父の存在あればこそだとね。
たいらさんの親父さんはご健在の様子。
孝行をしてやって下さい。
Posted by 魚山人 at 2010年01月28日 14:32
