以前の記事で「ミネラル」に触れましたので、少しそれについて書きます。
いまだに、子を産んだ女性はカルシウムを取られて歯が弱くなる、なんていうヨタ話を信じてる人もいるようですからね。
20種ほどのミネラルが互いの均衡を保ちながら人間の体内で仕事をしていますが、必要な量はごく少量。しかし不足させてはいけない大事な必須の栄養素です。
微量しか必要ないと言ってもミネラルウォーター等から摂取しようとするのは間違いです。水は水として使用すべき物で、それ以外の効果を期待してはいけません。
歯のカルシウムは動きませんが、体内のカルシウムの殆どを貯蔵している『骨』のカルシウムは必要に応じて血液に溶け出します。だからカルシウムが不足すれば骨は痩せます。
しかも困った事にカルシウムは吸収されにくい性質があり、更年期の女性などはその吸収率が10%を下回るとさえ言われます。骨そしょう症予備軍って訳です。
だからといって牛乳をガブ飲みしても意味はなく、脂肪分過多になるだけです。何故意味が無いのか、それは片一方で合成添加食品を沢山食べているからです。
はやい話リンの摂り過ぎですね。リンとカルシウムは体内で同率で機能しますからリンを10摂ったらカルシウムも10摂らなきゃいけない。
ところが現在の食生活ではリンが三倍くらいになってしまいます。
リンを減らしてこそカルシウムとのバランスを保てるって事になるんです。
それだけじゃなく、カルシウムはマグネシウムとも均衡してなきゃ正常に働きません。さらに他のミネラルとも複雑な均衡を持っています。
鉄と亜鉛も不足が問題になるミネラルです。
しかし個別にあげつらうのに意味はあまり無いんですよ。全種のミネラルが同等に大切であり、どれひとつ不足させてはいけない栄養素だからです。
こういったミネラルの不足問題を一挙に解決してくれるアイテムが、貝類、レバー、そして野菜です。なかでも野菜は毎回必ず食卓に出るべき最重要な食品と言えるでしょう。
野菜というとビタミンを連想するでしょうが、ミネラルも充分含有している食品です。
緑の濃い葉菜は鉄分の宝庫だし、亜鉛は雑穀が豊富。
それに葉菜にはカルシウムも沢山含まれます。
野菜は漬け物にすればカルシウムが増加する事も憶えておいて下さい
。小松菜、春菊、ほうれん草の浅漬けも良いし、いつも捨ててる大根の葉やカブの葉もカルシウム豊富なので、糠に漬けたり、陰干しにして新香にすれば優秀なミネラル源になりますよ。