和食用語「あたる・あたり」

  

あたる・あたり

材料をすり鉢ですりつぶすこと。

二種以上の材料を合わせ混ぜることもある。

当たり鉢(擂り鉢)

「すり鉢」のことをあたり鉢と呼ぶ。

「する」という言葉を忌み、「あたる」に変化させている。
したがって当り胡麻とすり胡麻は同じものである。

すり鉢は碗の開口部を大きくした所謂「鉢」であり、焼き物である。

内部に「櫛目」(溝)が施してあり、これによって食品をすり潰すことが出来るようになっている調理鉢。

大きいほど使い勝手がよいので、一回り上のサイズを選ぶと良い。
(例えば1~2人用であれば七寸が適当だが、その上の八寸にする)

材料を当たるとき入れる1回分の量は食材によって違うが、代表的な胡麻ならば深さの3分の1程度が適当であり、茹で大豆、もしくは2種以上を混ぜるときは2分の1まで大丈夫である。

当たり棒(擂粉木)

「すりこぎ」のことで、「連木」とも呼ばれる。

クルミや朴など材質は様々だが、好まれるのはサンショウ。

長いほうが使いやすく、目安としては当り鉢の寸法の1・5倍以上が良い。

片手で下を持ち、もう片方の手で上を持つ。動かすのは主に下の手。肩や腕に力を入れないで棒の動きを利用する。大きな円、小さな円を交互に描くように、渦巻きをイメージして動かし、上下左右にも気を配り、まんべんなく、むらなく当たるようにする。材料に合わせて動かし方を変えてみるとよい。

あたり

味つけ、仕込みの配合などの加減・割合を意味する言葉。
以下のような使い方をされる。

『あたりはどのくらい?』
『あたりをつける』
『あたりをみる』


相生 相生鯛 相生結び 合い肴
合混ぜ膾 相乗り 青煮 青淵汁
あおる 青寄せ 青掻敷 あかなべ
あがる あがり 赤おろし あく
あたる・あたり 小豆粥 餡掛け粥 霰粥
浅芽 阿茶羅漬け
揚げ酢浸し 揚げ達磨 朝日長芋 飛鳥料理
甘皮 編笠 網切り 綾白髪
菖蒲蒸し 洗い 荒金豆腐 あられ
有馬 朝倉山椒 淡路結び 合わせ鱚
合わせ作り 粟鯛蒸し 淡雪 あんこう料理
鮟皮 塩梅 網捨籠